三国恋戦記〜オトメの兵法!〜 プレイ感想

本編全クリア後のプレイ感想纏めです。前置き以外はネタバレ満載なので未プレイの方はご注意をば。
2013年1月の日記よりほぼそのまま移動しました。

→三国恋戦記〜オトメの兵法!〜思いでがえし プレイ感想


★三国恋戦記本編は初期PC版のみプレイ済み。PSPや新装版の後日談、関連ドラマCDはノータッチです。
それを踏まえた上での感想になるので、ご了承下さい。

※思いでがえしをプレイ後、PSP版を買って再度全クリアしました。追加要素やPC版との違いは後述。 


 元々乙女ゲーマーでありながらここ何年かはぐっとプレイ本数も減り、そこそこ嵌って萌える事はあっても二次創作するまで至る事もなかった今日この頃。その私が久々にキタのがPC版の「三国恋戦記〜オトメの兵法!〜」でした。
予備知識も何もないままお借りして、正直あまり期待せずにプレイしたらこれが予想外に良作で面白かった。
ある意味、タイトル詐欺。
私の三国志知識は吉川英治版全巻を大学時代に一度読んだだけで記憶に残ってるのは有名なイベント片手で足りるくらい、あとは「関羽は鬚のごついおっさん」「張飛は筋肉」「玄徳はへたれ(漢への忠義がーばっかりで必要な時に敵軍を攻められず、結構役立たず)」「曹操はチート(いつの間にか力と大軍持ってた)」くらいなものだったんですが、この程度のゆるさが却って良かったのかもなーと。本気の三国志ファンだと色々「おいおい」となって抵抗あるかも。逆にがっつりラブラブな乙女ゲーが好きな人にも物足りないかもしれない。
私くらいだとたまーに「おー知ってる知ってる」というイベントやキャラ設定にニヤリとしつつ、甘さ控え目で純粋にゲーム独自の三国志世界に入れてちょうどいい気がします。
 勿論、全く三国志知らなくても親切丁寧な説明あるので問題なし。正直、戦略ゲーム的な軍議は直前にほぼ正解を言ってくれるので余程国語が苦手でもない限り間違いようがないしね。バッドエンドを見る為にわざと間違う必要あったりするのでルート回収で何度も同じ問題通るのが面倒でもあるんですが、そこは既読スキップでががっと済ませました。10人も攻略キャラいると被る話も多くてね……後半ルート入るまではしゃーない。
イラストも綺麗だけど時々デッサンぷち崩壊(挿絵は目立たないけど主に立ち絵が…手が…腕が…正面から描き難いのは私も絵を描くからよーく分かるが、もうちょっとなんとかならんかったのかと。翼徳の顔スチルもあれでいいのかと小一時間)してたのが勿体なかったなぁ。
 それでも本当に面白かった。10人もいてキャラも被らず、微妙なストーリーの差が秀逸だった。
主人公花ちゃんのボケと突っ込み最高だった。(そこか)
主人公、ほんっっっとーに普通の女子高生なんだよ。あまりにも普通で、普通故に愚かで、平和ボケした日本人を代表するような綺麗ごとばかり言って。全クリしてからアマゾンのレビュー見たら概ね高評価だけど、星少なくして批判的なのってほぼ全部「主人公に共感できない、嫌い」って人なんだよなぁ。
まー乙女ゲで無茶苦茶にヒロイン叩く層って必ず一定数いるんだけどね……声ばかりでかいけど攻略キャラ同士の絡みに邪魔だからってバレバレですよ。そんなに女が嫌ならBLゲーだけやってろって話です。
実際、無謀ではあるんだけどね。私はそこが主人公の強さだと思うんだよ。陣営に流されない方がずっと難しいよ。あの環境で立場で条件で、あそこまでできたら十分凄いよ。うん。私は好きだ花ちゃん。


 以下、各攻略キャラについての感想が続きます。完全ネタバレ注意。
初期のPC版なので追加シナリオはなしですが、フルコンプ踏まえて他キャラとの比較なんかも入ってます。文章量の差はキャラ贔屓というより叫びたいのを叫びたいだけ叫んだ結果と考えて下さい。






【玄徳】 おとう…大人の包容力を2割足して3枚目成分を2割引いたマスタング大佐。いやー声も立ち位置的も見た目もほんと大佐だったなぁ。そこは薄桜鬼の土方も同じっちゃ同じだけど、あっちはガラ悪いからか(笑)そんなに大佐っぽく見えなかったんだよね。何気に画伯っぷりも大佐と被ってて笑った。初回第一狙いでしたが、あっさりフラグクラッシャーに持ってかれて挫折したのはお約束。改めて他キャラと比べると彼のルートは一番王道なんだろうね。最初から傍に居ただけあって主人公の葛藤も話の流れも一番自然な気がする。その分、後からクリアした強烈な面々に記憶持ってかれて影薄くなってしまったのが悲しいところ。いや単体で見れば充分萌えるんだけどさ。へたれに見えて針振り切ったら我慢きかないのとかね。私は言われるまでスルーしてたけど(乙女ゲー慣れしてた弊害か?)ファンの間では「待てない」が定着してるのがなんとも。不安定な大人組、マダオその2でもある。それでもそこが好きだ玄徳。
 余談ですが仲謀ルート後回しにしてたのでエンドロールの2周目追加シーン見るまで奥さん本物だと思ってました。暗殺のとこだけ偽物と入れ替わったのかと。既に奥さんに手ぇ出してたかは別として、君主なら一夫多妻は当たり前だから本妻は建前で置いといて主人公本命→側室になるのかと後半少しビビりました。花ちゃんも玄徳と尚香が既にやる事やってるの前提でそれでも好きだと考えてたっぽいしね。…あっはっは。全年齢乙女ゲじゃそんなドロドロNTRあり得ないわな、疑ってごめんよ玄徳〜とクリア後に土下座したくなりました。
が。その後赤い人で「うおおおおおおおおおおい!?」となったのもお約束。


【雲長】 玄徳軍のお母さん。初回プレイ時は気付かず完全スルー、2回目プレイ時から他ルートで「ん?」とぼんやり引っ掛かり始め、いざこの人のルートに入ったら最初の図書館でほぼ予想ついたはいいが最後の最後でまさかの生徒オチ(先生だと思ってた)に吹きました。前情報なしで3人目か4人目に攻略したのですが、それって面白さ的にはどうなんだろう。最後に知りたかったような、最初から知った上で楽しむのが正解なような。分かってて見ると会話の1つ1つが絶妙なんだよね。花ちゃんのボケに対するツッコミ力は流石の現代人。そういや芙蓉があまりに辛辣なのでツンデレ的にここで恋のライバルになるのかと思ってたら、最後までコテンパンに言ってたのにも笑ったなぁ。
言ってる事は全くもってその通りだが「やめて雲長のライフは0よ!」な気分に……芙蓉は始終いい娘でいいキャラだった。
 んで、肝心の雲長本編ですが上手い事やったなーと制作陣に拍手です。三国志キャラが揃ってイケメンなのは乙女ゲーだから仕方ないとして、関羽は鬚面がやたら有名なだけにプレイ前から違和感あったんだよ。流石にこういう外見はないだろと。三国志ファンに喧嘩売ってるだろと。それを逆手に取ったとも言える仕組みはお見事。一通り説明聞いて慌ててパッケージ確認したらちゃんと「三国志に似た世界」って書いてあって「やられた!!」と思いました。
 しかしこれ、ファンタジー乙女ゲーというより軽くホラー入ってるよね…チート本より寧ろ呪い本だよね……ひー。
雲長もまだ数回目だから正気保ってたのかもなー。10回越してたらもっと死んだ魚の目になってた気がします。良かったね花ちゃんに会えて。個人的に大人バージョンで再会したかったけど徐々に思い出すシーンの演出は良かったです。おそらく現代から消えた当時の少年時代に戻ったんだろね。覚えてたにしたってどうやって花ちゃんの学校を突き止めた(…全国の女子制服を片っ端から探した?)のか親説得したのかとか深く考えたら負けだわ多分(苦笑)。
※注。これは後日、思いでがえしで判明。それはまた後述します。
 あーでもバッドエンドの中では花孔明はかなり好きかも。師匠ルートでそれになるとうわあああって感じだけどね。そして花ちゃんが雲長以外を選ぶと彼はまた永遠に…ってのも考えないのがプレイヤーとしても幸せなんだろうなー。つーか赤い人のルートで花ちゃん思いっきり本を失ってるんですが。他でも本消えまくってるんですが。それはどうなるの花ちゃん満足して勝手に本が消えたのなら強制転生しないのか教えてスタッフ!!


【翼徳】 でかいわんこ、夜時々野犬。終了。…すみませんこの人は他に特にコメントもありません。
お馬鹿無邪気キャラって昔からあんまり得意じゃないんだ…プレイ前とプレイ後で印象変わるキャラが多いこのゲームの中で、翼徳は殆ど変わらなかったしねぇ。君主陣や特殊キャラと比べてシナリオ量の差も大きい。
せっかくの二面性なのに、夜の顔の方が乙女ゲーとしては美味しいのに、未成年主人公は酒場にも入れなくて殆ど被害被ってなくてすんげーあっさり流されちゃうんだよなぁ。あれをもっとクローズアップしてもっと主人公ぴーんち!にしたら盛り上がっただろうに勿体ない。根がいい子(子って年でもないだろうが)なのは果物イベントでよく分かるし、EDで大泣きするのは可愛かったけど、癒しキャラなだけじゃ物足りないのよー。おやつゲットの旅は楽しかったです。雲長辺りは来るの想定して用意してたんだろな…お母さん…。


【子龍】 ラッキースケベな紳士。いつもお迎えご苦労様です。テンプレな真面目同級生キャラではあるけど、ちょこちょこ見えるボケ要素に何度も笑わせて貰いました。ここの師匠のイキイキとした苛めっぷりは半端ない。師匠と一緒になってからかい倒したくなる。この子もシナリオ量で損してるけど、ラストシーンの背中の魅せ方・台詞の迫力・エンドロールの入り方は反則だと思う。かっこええええええ。あれだけ凝ったEDはこの子だけなんだよね。
唯一のラッキースケベといい、女装イベントといい、スタッフに(弄られキャラとして)愛されてる気がする。
「ええええまさかこれで終わり!? 死亡!?」と焦りかけたところであっさり五体満足で出てきたのにはずっこけましたが。ビジュアルや性格的に殆ど興味なかったプレイ前とプレイ後で自分の中の好感度がぐぐっと上がったキャラです。 安定感のある年下組真骨頂。


【仲謀】 超王道思春期真っ盛りツンデレ俺様年下王子。玄徳とは少し違った形で王道でした。初見の印象ではあまりの俺様っぷりにアウトオブ眼中だったんですが、ルート入ってからの彼は誰よりも思春期全開でヤる事成す事面白くて始終ニヤニヤが止まらなかったです。たーのーしーいー。ここまで分かり易いと花ちゃん目線でキュンvとするより、おかーさん目線でほのぼのと見守ってしまうねぇ。ここの花ちゃんがまた、ボケツッコミ最高潮なんだよ。
きゃーきゃー女に騒がれる王子見て「まんがだ…」とメタな感想放つ乙女ゲ主人公なんて初めて見たわ。
「アンパンだったらいいのに」はゲーム内一番の名言だと思う。仲謀本人も、ただの俺様じゃなくて責任感のある強い子で良かったなぁ。「年下とはいえ敵軍のトップに対してタメ口はないだろ」と花ちゃんを批判する人も見ましたが、その媚びない屈託のなさが仲謀には新鮮で特別になったんじゃないかと思います。そういう女の子って今までいなかっただろうしね。ああいう立場にいて同じ目線で本当の自分を見てくれる娘は貴重。その上で、最後迎えに来た台詞は素直にかっこいいと思えました。上から押し付けるのではなく、あくまで花ちゃんに選ばせる。彼も花ちゃんと出会って成長したよね。よくある自覚して告白してキスして終わりじゃなくて、そこからがストーリーの本番っていうのも一風変わってて面白かった。
仲謀ルートは尚香も大喬小喬も本当に可愛くてほのぼの家族大好きだー。
色々ルート見てきてその都度評判になっていた尚香の武芸の腕も、ここで初めて真実が判明ってのが上手いなと。
そりゃ必死で反対するわ。


【公瑾】 
驚きの吸引力、フラグクラッシャー男。ええそうです初っ端彼にやられました。取引相手の機嫌損ねないようにいい子ちゃんな返答したら問答無用で十万本の矢を請求ってどうなの。やり直すのも面倒なので初回はそのまま落としましたが、被害者プレイヤー続出だったらしいねこれ。そりゃダイソン言われるわ(笑)。
 うーん。ルートの内容的にも私には微妙かな……。スチルはかっこいいのに立ち絵の細目がどうにも残念。三国志の中でも美形で有名なキャラ(だよね?)なのに美形に見えず、これといってそれに関したイベントがないのは勿体ない。孫家が大事ってのもよーく分かるが、恋愛対象としてはどうだろう。頭のいいキャラは好きだけど最終的に主人公よりも孫家を選びそうな気がね……何よりロリコン誘拐疑惑がね……。ていうか小喬が婚約者って話に普通に納得するなよ花ちゃん!! いつものツッコミどこ行ったの!! 主人公が悩む度に私はロリコンロリコン脳内連呼が止まりませんでしたよ。まー大喬小喬姉妹は有名なので出さない訳にはいかなかったんだろうけどさ。あれで小喬の実年齢20歳とか言われても困るけどさ。オチがただの声マネ友達って…もう少しなんとかならんかったのか。
トラウマ強調し過ぎて一部の層には仲謀兄とのいらん疑惑持たれて薄い本出されてそうなのもいやん。
唯一良かったのは琵琶イベントか。どんなにツンツンしてても琵琶は正直やね。びよーん、びよーん、チャララン、ブチッに大笑いしました。結論。この人は他ルートで悪役っぷりを発揮する方がイキイキしてていい。
嫌いじゃないんだけどね……やはり君主陣との容量差も残念な要因の1つなんだろなぁ。


【孟徳】 
赤い人。魔王ポジション(勇者は玄徳)。とことん甘やかしてくれる、女の夢を凝縮したような女好き…アンジェで言えばオスカーとオリヴィエを足して2で割ったくらいの性格付けかと思いきや8割増しで病んでたマダオその1。
拉致監禁妾エンドってうおおおおおおおおい!!(全力で叫び) 
即アウトなバッドエンドの数も半端ねぇ。攻略サイト見ながらでも後半の緊張感と盛り上がりがとにかく凄かった。
寝台への流れは全年齢乙女ゲーとは思えん。
 シナリオがまた上手い事ミスリード効いてて良かった。私、最初あの燃えた本は偽物だと思ってたんだよね。丞相が火つけさせて、こっそり事前に作らせといた偽物(表紙だけ真似して中身は適当な奴)燃やして花ちゃんに帰郷を諦めさせて、だけど花ちゃんに本気になってしまって最後の最後には良心の呵責で本物出してきて残るか帰るか選ばせるんだとばかり…。だから鈍い花ちゃんが本をよくチェックしなかったのにツッコミ入れつつ「絶対丞相だろ気付けよー!」と選択肢に文句言ってたらまさかの本物ですよ。孟徳が花ちゃんを危険に晒す訳ない、絶対に嘘はつかないって分かった時はゾワッと来ました。あああ疑ってすまんかった孟徳ー!!
…でもふっつーに鳥籠エンドと
か妾御殿エンドやられたら信じろってのが無理だと思うの自業自得だと思うの(苦笑)。全部ひっくるめて花ちゃん凄ぇ。なんかもうね、嘘発見器搭載のチートな三十路なのにマジでこの人はやばい。
グッドエンド見たら母性本能くすぐって「ほっとけない」気分にさせられるというか。そこも計算してそうなのが腹立つというか。でも花ちゃんに嘘はつけないから本当の本当に彼女を好きで、必要としてるんだろうなってじわじわ来る。
こんなにマダオで女子高生に振り回されるおっさんなのに、頭ぐしゃぐしゃに撫でて子供みたいにぎゅっとしてやりたくなる。プレイ前は彼にこんなにクるとは思わなかったです。私的ナンバー2。
やっぱり3君主はシナリオ量優遇されてる分作り込みが違う。


【文若】 THE・石頭。細目根暗堅物でほっとくとあっさり死んでしまう辺り、どっかの都督とキャラ被ってるかと思いきや結構違った人。公謹が腹黒ツンデレ、文若はひたすら融通効かない真面目石頭みたいな。どっちにせよ上司になるとひたすら面倒なのは同じか。過去に飛んで可哀想な人扱いされたのには笑った。花ちゃんさらっと酷いがナイスだわ。
 しかしイベント量の少なさは如何とも……ラブイベントなんかあったっけ?ってこれ書いてる現在思いっきり忘れてしまってる始末。ごめんよー。本人のルートよりもノーマルルートで献帝脱出を見逃してくれて、だけど自殺してしまった彼の方が心情の予想つくだけに胸が痛みました。もちっと軽く考えて生きられればなぁ……。それができないから文若なんだろうけど。彼のグッドエンドは孟徳も救われてなんだかホッとする、優しいエンディングだと思いました。
孟徳エンド見た後だから余計に。


【早安】 安定の年下組ダークホース。権力はともかく、何気に生活力一番高い気がする。大人組含めて。愛想はないけど器用で融通効くってのは大きい。隠しなだけあってイベントの少なさは臣下組以上にお察しですが、他ルート出現率が高いので妙に存在感はあるんだよね。女装の似合いっぷりは本物かと疑ったほど。この子のルートは公謹がこれでもかと悪人をやってくれた訳ですが、ここだけ見たら公謹も攻略キャラだと思えんだろなぁ。だからこそ隠しルート解禁条件が公謹を落とす事で、彼がそれほど(笑)悪人じゃないってのをスタッフは先に見せたかったんだろね。早安も本当に完全に洗脳されてたらこんなに簡単に花ちゃんに落ちなかった……と思っておこう。最年少(おそらく15〜16歳? 腹違いなら仲謀より年上の可能性もあるけど、どっかで弟って言ってた気がする)ながら他の誰よりも早く結婚して子供ネタ持ってくる末恐ろしい子でもある。大人組ェ………。


【ノーマル】 本命の前にこっちも語らせて下さい(笑)。少年が昔の師匠ってのは他ルートで最初に見た時から分かりましたよ勿論。丸っこい目と髪型に面影あるし、「亮」って名前出たらもう確定でしょ諸葛って苗字まで出なくても。諸葛亮=諸葛孔明は三国志ってタイトル並に有名だしね。関羽=関雲長、劉備=劉玄徳と同じ。余談。「諸葛亮孔明」って呼び方も未だにたまに見るけど大間違いだよー。中国の歴史上の人物は「姓+名」か「姓+字」呼びが正解。どんなに間違っても「姓+名+字」呼びはあり得ない。by創竜伝(懐かしい)。
…話は戻ってノーマルルート。乙女ゲーでこんなに作り込まれてる「誰ともくっつかない」ルートって貴重だわー。
おまけやバッドエンドではない、ちゃんとした正規ルートだよねこれ。寧ろ一番花ちゃん頑張ってるよね。チート本を最大限利用してその上で自力でなんとかしてる。この肝の座り具合、そこらのマダオに見習わせたいくらいだ。
他ルートでも「戦いをなくしたい、犠牲を少なくしたい」を信条にしている主人公だけど、ただの綺麗事や理想でなく自分も冗談抜きで命賭けてるんだよね。工作員足りなきゃ自ら戦場に出るし厳ついおっさん相手に一歩間違ったら殺される交渉もする。チート本100冊持ってたって一体どれだけの人間が彼女のように行動できるか。他キャラルートでこそ彼女は男キャラに何度も守られてるけど、それはフラグだから守られてるのであって(ミもフタもない)花ちゃんは本当に芯の強い子だと思います。そりゃ皆惚れるわ。
 晏而や季翔もいいキャラだった。ただのやられ役チンピラかと思いきや、言ってる事は誰よりもリアルで分かり易い。晏而も落とせるものなら落としたかった。年齢的には多分孟徳の方が年上だろうに、そこは顔面偏差値と容量の問題か……と哀れに思いつつ、青洲兵が来た時は戦で勝った時より興奮したなぁ。その後の他ルートプレイで、実はちょこちょこ孟徳軍の兵として出てたのに気付いた時もGJ!とにんまりしてしまった。名前のないモブキャラさえ顔グラと声あったのも伏線だったのかもね。ともあれ、恋愛部分を抜いてゲームとしては羽扇エンド…3国仲良く分立ってのがベストエンドの気がします。元の世界にも帰らず、花ちゃんは皆の物。
いや元の世界に帰るのが本当は正解なんだろうけどさ。 せめて記憶が残ってれば…彼女の成長が完全に消えてしまうのが勿体なさすぎるのよ。だから花ちゃんには残って欲しい。アンジェの女王エンディングに近いけど、これから水面下で女子高生争奪戦始まったら尚良し。つーかもし三国恋戦記がアニメ化したら普通にこのルートになりそうな予感がします。人気投票的にちょっと師匠寄りで(笑)。


【孔明】 喰えない変…賢人師匠。はい来ました本命です。超ダークホース。声が杉田さんなのは良しとして頭脳派? 可愛い系童顔? 変人?…とまぁ、パッケージ見た限りは完全にアウトオブ眼中でして。たまたま最後に攻略した訳ですが、それが大正解。
この人クリアしたら他のキャラと素直に恋愛できないよ気の毒過ぎて!!(苦笑)
実際はノーマルルート以外、過去の接点少なくて師匠も「あーもしかしてあの時の?」くらいしか思わないかもですが(同じ格好の同一人物だから彼女が時代飛んできたのをどのルートでも気付いてはいるでしょう)、それでも心苦しくなってしまうくらいの破壊力でした孔明ルート。まず花ちゃんが亮くんを弟子にしたところで「おおっ」となり、別れのシーンで「ああああ」となり、再会シーンで「おおおおおお」となり、エンドロールへの入りで「うわああああああああああ」となり、エンドロール明けで「良かったねええええええええ」とマジ感動。
乙女ゲーで泣きそうになったのは初めてかもしれない。
師匠と弟子のからくりも好みだけど、とにかく師匠がせつない。師匠の想いは過去から帰ってきた辺りから顕著に見えるけどそのずっとずっと前から花一筋だった。地味に上手いのが「初恋の人は花」だと早い段階でバラしてる事。=「今好きなのは花じゃない」と誤解させようとしてるんだよね。「いない人」ってのも嘘ではない。彼女はこの国の人間じゃないから。あくまで師匠と弟子を強調し、セクハラ…もといスキンシップは冗談。彼女はこんな戦乱の世ではなく自分の国に帰った方が幸せだから、それだけを願って突き放す。10年の想いを抱えたまま。
ああもうどんだけムッツリ…じゃない辛抱強いんだよ師匠ーー!!(どうも素直に褒める気になれないのは孔明のふざけた性格のせいでもある)
 他キャラは花ちゃんに対して「傍に居て欲しい」「帰るな」「どっちか選ばせる」「なぜ帰らなかったの?」といった願いや受動的な物だったけど、全てを知った上で最初から覚悟していた孔明は違った。デートで「ああ今日帰らせるつもりで最後の思い出作りなんだな、本持ってきたな」とはピンと来たけど、花ちゃんの意思は完全無視のまさかの強制送還。それも彼女が悔恨を残さないよう「いらない」とまで笑顔で言い切る徹底ぶり。なのにその声が物凄く優しくてねぇ……杉田さんこんな声も出せるんだと驚く間もなく光が大きくなって本気で焦りましたよ。子龍ルート先に見てたからエンドロールの後にまだあるだろうと予想できてもあれは心臓に悪い。その後の呆けた孔明の顔と声がね……演出も演技も絶妙で。おかげで最後の最後に孔明は三国恋戦記の私的ナンバー1になりました。別枠扱い。
反則ってかズルいだろ色々……アンテナ毟らせろチクショウ!!(逆ギレ) 
師匠ルートは士元も黄巾メンバーもいい味出してて良かったです。ごめんよ士元、他ルートで一度真面目に仕事やっていたところは見たけど本当にそんなに優秀とは思わなかったわ。というか伏龍と並んで有名な筈なのに名前を全く思い出せませんでしたすみません(爆)。晏而と亮の腐れ縁な関係もずっと続いて欲しいなぁ。


 そんなこんなで初回プレイ時の最終的な好みは孔明>>孟徳>玄徳>仲謀>子龍>雲長、文若、隠し、翼徳、公謹………って感じでした。上位陣が強烈だったせいか後半は殆ど差がない。
あくまで私の好みですが、やっぱりシナリオ量が多いキャラほど上位にいる様子。そこは仕方ないね。
 これからプレイ予定の方はPC新装版かPSP版をゲット、そして孔明を落とすのは一番最後をお勧めします。バッドエンドの数も半端ないので攻略サイトは必須。シナリオ量に差はあれど捨てキャラはいない、全体的なボリュームも十分な良ゲーでした。満足。乙女ゲー初心者も三国志初心者もかもーん!


(13.06.16.再UP)


三国恋戦記〜オトメの兵法!〜思いでがえし プレイ感想


 やっと…やっと全スチル全シーンコンプ終了ー!!
どうせまたあちこちに移植されるだろう&移植時に何か色々追加されるだろうとPC版は余裕で見送るつもりだったのに(そもそも本編クリアしたのが最近だったので待ち焦がれるって程じゃなかった)、うっかり公式の無駄に豪華なカウントダウンドラマと密林特典ドラマCD(仲謀軍+師匠)に釣られて予約してしまったのが発売日8日前。
2013年6月6日発売日の翌日にはkonozamaゲットして、一通りは1週間ちょいでコンプしたんだけどね。
何がきつかったかって、漫遊記が! 金太郎飴ストーリーを10人×9人分ですよ! どんだけSか!!
という事でまずは軽くざっと全体感想を。


●永遠恋々●
 このFDのメイン。正統派後日談。PSPやPC新装版未プレイだとちょっと話が飛んでる気がするキャラもいるけど、あーそういう話もあったのね程度で特に問題もなくこれだけでも読めました。勿論本編クリアは大前提ですが。淡々と物語を読み進めるだけなのでゲーム性は皆無だけどそこはまぁ、本編も軍議以外はほぼ読み物だから問題なし。
大体、一人当たり1時間前後くらいか…君主は比較的長めなのは本編からのお約束かねぇ。
 長さの割に読み応えあるというか、しっかり話が作られてて私はかなり満足しました。正直、おまけ的なFDでここまで長さがあるとも思っていなかったのよ。昨今のFDは2日で完全クリアな薄さも珍しくないからね。 前述の追加後日談で子龍とかキャラ変わったとまで言われてたのでそこを一番心配してたけど、メーカーも反省を踏まえたのか違和感なくて良かった。やっぱりこのシナリオライターさん好きだなぁ。花ちゃんのボケとツッコミと強さは今回も健在。


●ひとひらの思いで●
 このゲーム内ではなく、本編の方の補完小話。が。これは攻略キャラ×3本or4本+サブキャラ数本あるものの、かーなり短いので期待し過ぎると確実に肩透かしされます。短いのは5分ないしなぁ。
隙間話としてオリジナル小話も一応あるけど、基本は花ちゃんが眠ってる時やいない時に攻略キャラがどう動いていたかってのが分かる作りなので特に意外性も目新しさもないしね。予想の範囲内というか。
うーん。本編エピソードを謳うならせめて倍のボリュームは欲しかった。本数半分でもいいから。
ただ、恋戦記としては上の後日談や漫遊記でも新イベントやってるしこれ以外に店舗ごとの予約特典ドラマCDやら小説冊子やらやってるのでネタも出尽くしたんだろうなという大人の事情も分からんでもない。それはそれでもにょるが。
 因みに漫遊記をプレイしていくとそのキャラのひとひらイベントが1つずつ開き、クリアすると全て開きます。
メーカー初期バグで孟徳は永遠恋々→漫遊記の順にクリアしないと最後のひとひらが開かないので注意!
私はたまたま恋々からクリアしたので全く問題なかったのですが、今は公式サイトに修正パッチがアップされてるのでもしバグったらDLすべし。


●三都賦●
 全キャラの永遠恋々を読むと開くスペシャルエピソード。三国連立後の平和になった世界で大人気なく三君主が花ちゃん取り合う話と、孔明公瑾文若が同じように花ちゃん取り合う話の連続二本立て。個別恋々の倍くらい長い。
おお豪華! すげー太っ腹!!…と思ったらこれ、本編がPS2だかに移植された時に限定特典として付けられたドラマCDの焼き直しらしいねー。どうりで。…こうして後で公式に付け足されたりするから、FDも移植待ちしようという気になるんだよなぁ。そんなだから「オトメの兵法!」ならぬ「乙女の商法」とか言われるんだよ。
ここで初めて知る人には嬉しいけど、特典目当てで大金はたいて移植版を複数買った人にとっては相当腹立つんじゃなかろうか。 まぁ一応、同じシナリオでもこっちのゲームなりの長所はあるようだけどね。当然ながら間に花ちゃんの台詞文字入って、立ち絵や新スチルも入って、文若の言い回しおかしかった(慇懃無礼な敬語キャラなのにCDでは孔明とかに対してもタメ口だったらしい…それはダメだろ!)のが全直しされてたり。うーむ。これで前に買った人は納得するのかなぁ……そもそも特典移植商法が以下略。
 話の内容は裏三都賦まで続けて見るとやたら長いうえに同じネタの繰り返しで多少飽きるものの、ちゃんとキャラごとの特徴あって面白かったです。並行世界混ぜるといかにカオスになるか分かる。 三君主は孟徳が花ちゃんにちょっかい出すのに玄徳が遮る、その隣で仲謀がツンデレしながらどさくさ紛れに…ってのが完全に定着してるなぁ。
掌に文字とか三国志本家ネタ(…だよね? なんか覚えがある。演義の方だっけ?)もさらっと混ざってておおっと思った。芸が細かい。でもやっぱり軍師ポジションとしては孔明が一番セコ…才能あるのね。孔明流石汚い。
三人だけでも話長いのに裏の方は芙蓉姫、尚香、元譲とサブキャラも出張っててもうお腹一杯ですよ。

うん。こんな逆ハーレム、めんどくさくて私は絶対お断りしますv


●三国漫遊記●
 そして問題のこれ。1周目は普通に楽しめるんだ。最初にデートがあって、おかしな本に他キャラ全員(のアタマが)がオカシクなった世界に飛ばされて、ミニキャラ花ちゃんとパートナーが世直しという名の恋戦記クイズの旅に出て、三国一人ずつ治療したら何故か世界が戻って、献帝にご褒美貰ってお終い。それだけの話なのよね。
だけどパートナーが変わっても「オカシクなった人」の台詞はほぼ同じ。サブキャラの三国クイズも一緒。対するこっちの反応もキャラの性格の差はあれど殆ど変らない。なのにシーンをコンプする為には全員全キャラ分やらなきゃならんというね……なにこの拷問。 2周目まではオート設定しながらも台詞終わるまで律儀に待ってたけど、後はスピード4の台詞途中カットで編み物しながら作業ゲーとなっておりました。ここまで飽きるゲームもそうないわ。
パートナーと本編の思い出を振り返るイベントや何故か全員共通の水浴びイベント(上半身裸率高し)、ラストのご褒美も10人分のパターンをよくぞ被らず考えたものだと感心はするけど割とあっさり短めだしなぁ。
クイズも本編やってたら間違いようがないくらい簡単…ってこれは難しくし過ぎたらもっとダルくなってたか。
いっそスピード最速にしてイベントCG集める為だけに徹してやろうかとも思ったけど、たまーーにそのキャラだけのちょっと面白い台詞や反応がある&巻き戻し機能がないから見逃すのも悔しくて完全カットできないジレンマがもうね………分かってこの複雑な気持ち!
 ほんっと、もう少しなんとかならなかったんでしょうか。門番ズのハイテンション台詞も声優さんの熱演は分かるけど何十回も同じの見たらイライラMAXですよ。 ゲームとして完全にダメな訳じゃない。壊れてはっちゃけたキャラも一発ネタとしてなら許せる。十万本の矢とかキャラ別ルートに入らなきゃ存在しない筈のネタを入れてくるのも、まぁこの世界自体パラレルだからメタも仕方ないと思おう。でもとにかくダルイの一言に尽きるんだよなぁ……残念。


●さめがめ恋戦記●
 そのまんま、恋戦記キャラのさめがめ。私は知らなかったけど割と昔からある有名なミニゲームなのねー。
さめがめで検索したらフリーソフトでいくらでも配布されてます。このさめがめは漫遊記のミニキャラ顔が駒になってて、複数同時消去で手に入る槍や羽扇といったアイテムも使えるのが特徴と言えば特徴か。プレイ中は選んだキャラがちょこちょこ合いの手入れてくれて、高得点でクリアしたら多少大げさに褒めてくれるのが地味に嬉しい。
何気にこれ、このFDの中で一番嵌ったかもしれない……恋々よりよっぽど長い時間プレイしてる気がするわ。
1プレイ5分も掛からないのに始めるとすぐに30分くらい過ぎてしまうのが怖いところ。
私の現時点の最高得点は9860点ですが、近いうちに絶対1万点越えてやるー!
…とはいえ高得点は最初の配置による運が全てっぽいけどね。コツとしてはなるべく早い段階で15個消して羽扇ゲット→それを使って一番残りが多い駒を消す→再びアイテム4つ集めながらなるべく纏めて消すのがベストか?


●恋打〜思いでタイピング〜●
 移植を待たず、PC版を買おうと最終的に決めた最大の理由がこれだったり。流石にタイピングはキーボードのない他のゲーム機では無理だしね。…が。残念な事にかーなり微妙でしたこれ。なんで記録残らないんだよ!!
 ワタクシ、長年のオタ生活のおかげでタイピングスピードにはそこそこ自信あるのですよ。
1分間に270〜280文字くらいは余裕。ミスも殆どない。なのでタイムアップによるゲームオーバーの心配は最初からないのね。そうなると後はいかに高得点を出すか、多くの文字数打てるかしか楽しみがない訳で。それなのに前回の記録も最高得点も何も残ってないと、やりがいが全然ないんだよー。ぶっちゃけつまんないんだよー。
本編の萌え台詞を覚えていればそれなりに有利ではあるだろうし、クリア後のお褒めの言葉も嬉しくない訳じゃないけどね。その台詞パターンも1つしかないのか低得点用の台詞があるのかすら分からないのがなぁ……。 立ち絵もスチルも完全使い回しなんだから、最低限さめがめ程度には手を入れて欲しかったです。これじゃ手抜きとしか思えん。 キャラ選択その他で元譲は予想通りとして仲謀パパンや本物雲長さんまで出てきたのには驚きましたが。てか、何度やっても黄巾組が出てこないんですが! ほんとにいるの!?


●アクセサリー●
 デスクトップマスコットと壁紙。10人のマスコットは漫遊記のミニキャラ使い回しやね。(ミもフタもない)
長時間ほっとくと欠伸やら構ってちゃんな台詞言ってくるのが可愛い。餌…じゃない、お饅頭や桃やお茶をあげたり頭撫でたりできるけどあんまり反応に差はないです。同時に起動できる時計やスケジュール帳や占いもあるけど、まー完全におまけやね。使い勝手は…どうだろう。単純な機能性ならフリーでもっといいのがある気がする。
 壁紙は2000枚以上あるとの事ですが、ちらっと見た限り単純に各キャラの本編スチル+公式壁紙数枚×サイズ複数分っぽいなぁ。 これまた実用として使うには……どうだろう。一人暮らしでないと勇気要りそうだ。



長くなったので各キャラ別感想はまた後日!

(13.06.27.UP)




 お待たせしました。では、以下より思いでがえしキャラ別感想です。
恋々もひとひらも漫遊記も一緒くたに叫びたい事だけ叫ぶので、特に内容に触れてないのはキャラが嫌いというより既に忘れ…それだけ印象に薄いんだとご理解下さい。
全キャラクリア前提、ネタバレ満載注意。公式キャラ紹介順です。(notプレイ順)



【玄徳】 本編で矢の吸引力に攫われたリベンジで正真正銘、一番最初に恋々プレイしました。そしていきなり持ってかれた。 やっぱり花ちゃん最高だ…! ヒロインが犬って。時代が時代とはいえ、チワワとかの愛玩犬じゃないのがミソだよなぁ。ブサ可愛い闘犬花ちゃんには大笑いさせて貰いました。鍋は嫌だと若玄徳さんの足によじ登る姿にも萌えたけど、「闘犬は無理でも番犬なら」とか「私は犬!」とかどこまでも順応して前向きに頑張る主人公が素晴らしい。それでこそ無茶振り軍師をやり遂げた最強女子高生。全員分の恋々の中でこの話が一番好きかも。
この1話を見ただけで思いでがえし買って良かったと思いました。(単純)
 玄徳もね。「待てない」が公式でも完全に定着してるのね〜と芙蓉姫や孔明にたじたじな君主のへたれっぷりに温く笑ってたら、若玄徳に予想以上のノックアウトくらいました。うわーうわー若いって凄ぇ。つかこっちが本性なのか。
なにこの喧嘩っぱやさ! ストッパーがいない! 花ちゃんのツッコミが追いつかない!!(笑)
まさかの頭突きとガラの悪さに思わずボイスコレクション入れちゃったよ。三木さんが土方さん@薄桜鬼になっとる。
それでもちゃんと玄徳なんだよね。安定の人徳と強さ。犬に自分の分の食事を分けるくらい優しい。
今のお父さん玄徳もいいけど、昔のヤンチャ玄徳見ちゃったらそりゃ花ちゃんも惚れ直すわ。とうとうアレを自供したのが結婚式当日ってのがまたズルイよなぁ。ずっと黙ったままでもいいのに誤魔化さないのがらしいというか。ラストの困ったように笑うスチルもごっつ好きです。濃いキャラ達の中で薄まりがちな君主だけど、やはり君主は強かった。
 しかし恋々が良かった分、ひとひらのあっさりに一番がっかりしたのもこの人だったり。兄妹話はともかく、独白だけで新規台詞終わるって短過ぎないか。君主は本編が長い分隙間なくて難しいのかもしれんけどもう少し…っ。
 漫遊記の壊れっぷりは思ったより酷くもなく。画伯は前から分かってたし言うほど怖くも迷惑でもないよねあの絵。
他キャラが花ちゃんと来た時のお父さんっぷりも予想通りでした。孔明よりも保護者度が分かり易いけど、自軍キャラに対しては全く心配してない辺り信頼してるんだろねぇ。その分、孟徳に対しては不信度激しいのはお約束。
漫遊記もこういう分かり易く台詞の差があるキャラはまだましなんだけどね……いかんせん量がね………。


【雲長】 良かった。
制服フェチをこじらせて遠方から無理矢理転校した親不孝な男子高校生はいなかったんだ。いや…本編のエンディングを見た時、真っ先に思ったからさ…本当に良かったよ、近所で。女子高生制服図鑑(存在するのか?)で花ちゃんの学校を調べる姿を想像するのもアレだしさー。
まさかのご近所さんだったのはメーカーのご慈悲かご都合か、それとも本自体が近場に出現しやすいって設定は…なさそうだなぁ。何にしても一緒にいたいからって恋人の学力レベルに大学合わせる男って超重いけどね。
彩とほぼ同時に突っ込んでしまったわ。花ちゃんはお気楽に考えてたし、最終的に考え直しそうではあるけど、普通に考えてきつくないか。そのまま結婚しても一生重荷になるぞ。それでなくてもあの爺さんの身内になるなんて恐ろしいのに、あの場で公瑾よりマシと思える花ちゃんまじ尊敬。嫁に入っても天然で勝てそう。
まぁ、元々の素質に加えて戦場を生き抜いてれば大抵の事はマシに思えるっつーか肝は据わるんだろなぁ。あっちの世界に居たのって史実から考えて1年じゃ済まないだろうし、経験値とレベルは相当上がってるに違いない。
 しかしそれ言ったら長岡君なんて人生何ループだって話なんだよね。少なくても合計100年以上。
同級生の話にあったのってそれだけ人生経験詰んでから戻ってきた証拠なんだろうが、何気にこれって受験や学校のテストに関しては物凄いハードモードになってるんじゃなかろうか。どっかの漫画みたいに高校生が小学生に戻っただけならまだいい。チートずるいで済む。だけど長岡君の場合、日本の高校の授業を100年以上「完全ノータッチ」だった状態で戻ってきた訳で。元の自分の事すら忘れかけていたんだよ。普通に考えて、古代中国に関係ない英語なんて文法どころかアルファベットすら忘れてるんじゃなかろうか。 犬夜叉でかごめが現代に戻ってくる度にテストでひーひー言ってたけど、そうなるのが人間の記憶力ってもんだと思う。日常で使わなければ綺麗に忘れる。
現に私も20年前に学校で習った事なんて殆ど覚えてないし。中学英語ですら怪しい。
長岡君はこっちに戻ってきてもあちらの世界を覚えてる、馬術や剣術が使えそうって事は記憶と経験が継続してる訳で。その間の勉強タイムラグはどうなるんだって話ですよ。いくら地の頭が良くてもほぼ1からやり直しでしょ、無茶苦茶厳しくないか。日本で生きてた期間よりもあっちでループした期間の方が何倍も長いんだぜ。
花ちゃんはまだ「ぼんやりあっちの記憶を思い出した」って感じだし期間が短いからなんとかなっても…なぁ。
結局そこは都合よく脳内処理されたって事なのかしら。RPGで一旦エンディングまでクリアして、特技や魔法は覚えた状態で強くてニューゲームでレベル1で最初の村から再スタートって感じ? 深く考えるだけ無駄?
……話が逸れた。三国キャラに目の色変える12歳長岡君は面白かったです。
あるあるっていうか三国オタの時点で反応が予想できるというか。オタクって傍から見ればきっとこんな感じなんだろうね……ちょっと生温い目をしてしまった。 そりゃまあ、長岡君でなくても孔明があんなの(酷)じゃ驚くよね。全員違和感ありまくりだよね。仕方ないね乙女ゲーだから若い美形しかいないんだよ。(それ言っちゃ…)
 現代高校生という事で他のどのキャラよりも結婚へのハードルが高い(※師匠は別枠)元雲長さんですが、乙女ゲーの後日談としては一番普通の恋愛っぽくて生活にリアリティがあって良かった気がします。制服とか転校とか本編の消化不良唐突っぷりをここで補完してくれたのはGJ。花ちゃんの将来も見えたのは大きい。全体的にラブ度は薄めだし(その分、思春期のドキドキ恋人時代が味わえるのは美味しい。他キャラはすぐ結婚結婚だからなー…)、FDを当てにするのは邪道だけど、雲長編はここまでプレイしてこそやっと終われるんだろねぇ。本編初エンディング時は大人雲長の方が良かったーと嘆きもしましたが、この話で高校生長岡君もアリだと思えるようになりました(笑)。
 漫遊記の雲長は壊れた…というよりそのまんまだよね。料理の鉄人もどき。なのであんまり驚きもなく。
現代話が通じる大人雲長とカタカナ英語混じりの会話で三国世界を周れたのは良かった。本編ではすぐ現代戻っちゃったからさー。他キャラ相手だと花ちゃんがどれだけ頑張ってカタカナ使わないようにしていたのかがよく分かるね。 門番な芙蓉姫が雲長にだけハリセン本当にかましたのには大笑いしました。どれだけ嫌ってるの!
雲長ラストの正装スチルの美麗さは全キャラ全スチルの中でもトップ5に入ると思う。


【翼徳】 ほのぼの癒し担当。最初から最後まで可愛いというか、恋愛的なニヤニヤじゃなくてあくまでほのぼの。
花ちゃんもこれもう完全にお母さんの気持ちじゃないか恋愛すっ飛ばしてね?
チビ徳見たら余計に保護欲が……本人結構いい年だろうにそれでいいのか。本人達がそれでいいならOKなのか。
本編でも可愛い系担当だったけど、本編よりも更に「こいつら可愛いなー」と見守る感じが強くなった気がします。
そのくせ至極あっさり結婚式済ませちゃって君主より先に朝チュンスチルかます辺り、無邪気な可愛さ侮れねぇ……これが無欲の勝利なのか。ただまぁ、そのスチル見ても「…本当に済ませたの? もしやただ隣に寝ただけじゃ…」と別の意味で心配になるのが翼徳ではあるんですが。確か漫遊記でも師匠を始め、誰にも男女二人旅の心配されてなかったよね……信頼というより彼女とそういう仲だと認識されてなかったよね……男としていいのかそれで。
 ところで夜のワイルド翼徳さんは一体どこ行ったんでしょうか。夜遅くにゲーム起動した時だけたまに出てくるけど、このFD内ではすっかり姿を消してるよね。え? なんか理由あったっけ? 本編でやったっけ??(記憶の彼方)
酒癖悪いのを生活改善して直しただけならまだいいけど、個人的にあっちのワイルドな夜徳さんの方が好みなので恋々に出てこなくてごっつ寂しかったです。結婚後にも出てくる事ってあるのかなぁ……謎。
 漫遊記の軍師翼徳はダメだ。有害な我儘アホの子はギャグでも受け付けない。イラッ度は孟徳といい勝負。
師匠と対でそのポジションになったんだろうけど、壊れるにしてももうちょい笑える形にして欲しかったです。これこそ夜徳まんまでも良かったんじゃなかろうか。その方が本性的にも納得できたと思うがなぁ。


【子龍】 生真面目も度を越すとただのアホの子という実例。や、恋の十カ条は面白かったよ。素で大笑いしたよ。からかいたくなる兵士さん達の気持ちもよーーーーく分かるよ。だけどここまで徹底的にピントずれてると恋人としてはちょっときつい……花ちゃんも天然だから釣り合うんだろうけどさ。本編で誰よりも先にプロポーズかましときながら、実は思春期ですらまだだったというのが翼徳といい勝負だよなぁ。ずっと戦いっぱなしでそういう環境になかったせいだと考えれば、仕方ないっちゃ仕方ないけどね。玄徳に入れ込むのも結構だけど、視野が狭すぎるのも問題…と。その辺りは何気に漫遊記で玄徳本人もだけど孟徳ですら気付いた台詞あるのは芸が細かい。
でもってそれまで禁欲だったせいか、思春期目覚めてからの大人子龍のお誘いに吹いた。おっまえ…直球…!!
真面目な奴ほど吹っ切れた後は積極的になるのはお約束なのかねぇ。大人スチルは何年後だろう。顔や雰囲気はそんなに変わらないのに(というか大人になってると最初気付かなかった)、身長差GJ。
 漫遊記でも安定のラッキースケベ健在。
温泉という単語が出てきた時点で予想ついたよ! どこまでも基本に忠実だなコノヤロウ!(褒めてます)
天女様の女装は…まぁこれも今までの流れからして予想通り。真面目な奴ほどぶっ壊れると誰かが言ってたけど、早安……断言すんなや……まさにお前が言うな(大笑)。子龍が壊れてた時の事を教えない皆の優しさに泣きつつ、「教えて欲しいなー反応見たいなー♪」と思ったのは私だけじゃない筈。そして孟徳はあっさりその壁を越えて(他の誰も言わなくても彼ならやってくれると思ってたぜ!)、教えたところで全然信じないのまでがお約束だがなー。
PSPの後日談をやってないので、ひとひらで香鈴立ち絵を見れたのはラッキーでした。美人だー。花ちゃんより確実に巨乳なのは無意識なのか好みなのか(笑)。


【孔明】 シンプル師匠。本編が別枠扱いだった分、ここでは他キャラに比べても捻りがなくて超普通だったなぁ……面白みも笑いもなくて残念。それだけ穏やかな生活だったと考えれば幸せなんだろうけどさ。何気に花ちゃんの着物の衿が師匠の柄とお揃いなのがいいね。三つ編みも可愛いなーと思ったら、花ちゃん22歳なのか。
てっきり日本で言う成人まで待つ=20歳で結婚だと信じ切ってたら、まさかの大卒22歳ですよ。昔の会話を覚えていたにしたって5年も待つ師匠まじヘタレ…もとい我慢の子。待てない主君殿には真似できないだろうて。
 なんかね。ここまで花ちゃん大事過ぎると逆に心配になる。花ちゃんはこっちに残るって決めたんだから、もっとこっちの風習に合わせてもいいと思うんだがなぁ。きっと他で無理させてるからせめてそれくらいはって孔明は考えてるんだろうけどさ。現代日本と違ってそっちの世界は平均寿命低いんだぜー。年取って子供生むのも命懸けだしさー。
…とかなんとか言っても孔明にしてみれば彼女が傍にいるだけで奇跡で、本当に彼女を大切にせずにはいられないんだろなぁ。 新婚初夜で姫だっこしたのも、周りの武闘派キャラに比べて腕力で劣ってる自覚あるからこそ自分の精いっぱいを見せたくて頑張ったんじゃないかと予想。ここの台詞は長かった今までを思うとドキドキよりも「良かったねぇ良かったねぇやっとだねぇ…」とほろりとしてしまった。
こんなに優しい杉田さんの声もここでしか聞けない気がする。
 ついでに言うと婚儀の後一ヶ月、休みもなく夜遅くまで働いていたって事はまず間違いなくその間新妻とヤってもいないという事で。だからこそ玄徳も呆れて休みを取らせた訳で。これって初夜で花ちゃんに無理させちゃって猛烈に反省して(花ちゃんは勿論大丈夫だと主張したと思われ)、二度目に手ぇ出すのを戸惑ってたのを仕事にかこつけて逃げてたんじゃないかと睨んでたり。奴ならそれくらいする。自分の欲より花ちゃんの体調第一。さて次はいつになるやら。 目覚めのちゅーくらいであんなに動揺する男が、押せ押せ攻め男になる日は来るのかのう。
でも数をこなしてスイッチ入ったらSっ気出して「君は知らないだろうけど、こっちではこういう風習があるんだよ」とかしたり顔で言って花ちゃんにエロい事色々教え込みそうでもあるのがナチュラルにパワハラかますセクハラ大王師匠たる所以(爆)。
 桂ちゃんはそのうちドラマCDとか特典小説とかでゲスト出演しそうだ。孔明の同僚や仕事相手になって花ちゃんがヤキモチ焼いて孔明が諭すとこまで脳内で再生余裕。乙女の商法ならやりかねん。
 孔明のひとひら、亮君のあれはキタ。あのスチルは反則。狙ったんだろうけど10年後と同じなんだもんなぁ。
ああいう流れで孟徳軍に行くよう説得したんだろうなと予想はしてたしそんな流れの二次創作も見たけど、本当に公式でやってくれたのを見ると感慨深いものがあるねー。晏而の台詞もね…「大人は時間がない」ってこの時代、切実だよ…ほんといいキャラだわ晏而。脱落しつつも一緒に待っていてくれた彼がいたからこそ、孔明も花の存在を忘れず待ち続けられた面はあったと思う。自分の書いた手紙だけじゃ心許ないもの。妄想じゃない、他人の記憶って大事だ。面と向かって感謝するような子じゃないが、いつか酒の席でぽろっと零すといい。
 漫遊記の師匠は…なんとも中途半端でねぇ。ぶっ壊れ方もベクトルが斜めに向かっただけで本質は変わってない気がする。 そのせいか迷惑度は低めだよね。兵士も型を覚えられないだけで体力的にはそんなにきつくなさそうだし。ぶっちゃけネタ切れが透けて見えて面白みに欠けるんだよなぁ。なんとも間の抜けた掛け声は2周目からキャンセルしちゃったよ。 戻った時の反応で新婚旅行という単語が何度も出てきて花ちゃんに教わったのかもと考えると切ない。
あと公瑾や孟徳連れてった時の嫌そ〜な台詞がね…もうね…ルート入ってなくても大事な弟子を預けたくないんだと丸わかりで逆に楽しい(鬼)。他キャラも初回は孔明のとこばかり行ってました。気分はお嬢さんを下さい(笑)。
でも孔明がパートナーの時の執拗な膝枕要求と無理矢理な上半身裸にはちょっとどころでなく引いてたり……。
漫遊記のシナリオライターさんも本編と同じ人かどうか分からんが、あそこまで膝枕言われるとイラッとくるのよ。
真面目な話、地面に正座で大人の頭(10キロ超くらい?)乗せるって拷問以外の何物でもないよ。20分で死ねる。 膝枕ネタも一度だから美味しいのであって、何度も同じギャグ見るのはつまらないのと同じ。孔明なら全て許せる訳じゃない。


【孟徳】 恋々は初っ端からメーカーの思惑通り「ええええええ」となりました。インパクトは犬花ちゃんより上か。
「まさかこの人だけ没後の思い出編?」「いやでも偽装はよくあるネタだし乙女ゲーだし」「けど本編の時点で思いっきり死亡フラグが」と数秒で頭の中ぐるぐるですよ。まぁ、案の定偽装で安心した訳ですが。それに重ねて次の死亡フラグ持ってくる辺り、鬼ではありますが。…しゃーないよなぁ。本編からああだった以上、無視できんし。
だけどこれでずっと疑問視されていた大勢の妾問題も解決して(諸々纏めて投げたとも言うが。妻達はちゃんと手厚い手当出して実家帰してあげたと思いたい…)、やっと普通の夫婦の関係になれたと思えば最善の方法……なのか。 例えあと残り数年でも(史実だと65歳まで生きてるけどね。当時としては充分長生き。笑)、政治とも離れて穏やかに暮らすってのはいいエンディングなのかもしれん。はっきり終わりが見えてる辺り、薄桜鬼と似てる。
花ちゃんは強い子。大丈夫。思い出と遺産(強調)があれば一人でも生きていける。…が、亡くなった後は全て忘れて現代に帰してあげたいのが本音。やっぱりきついよ、好きだった人がいなくなっても三国世界で生きるのは。せめて玄徳軍に帰れたらいいけど…難しいだろうね。全ては赤い人を選んだ報いか。だがそれがいい。ビター上等。
 若孟徳は今と見た目も性格もほぼ変わらず。孟徳の花嫁強奪って三国志ネタだっけ? この話だけ懐かしの戦略パートっぽいのがあってすげー楽しかった。恋戦記はこれだよーこれが見たかったんだよー。軍議ばかりだとしんどいけど、なければないで寂しいとFDでよく分かった(笑)。最初のインパクトと孟徳の不器用さ&幸せそうに眠るスチルに不覚にも萌えたのと何気にヤる事ヤってる甘さと肝っ玉花ちゃん無双で、全キャラ恋々の中で一番印象深い話かも。玄徳の始終明るい路線とは別ベクトルで好きだ。
 ひとひらの見どころは鳥籠の続編でしょうか。もっと病んでるかと思いきや、短い台詞の中でスチルなしにじわじわ来る。 もっとがっつり見たかった気もするけど、所詮はBADだからこれくらいあっさりで良かったかもね。
 漫遊記の孟徳はひたすら迷惑。バカに権力持たせると最悪とよく分かる。連れてくパートナーの大半にこのままほっといた方が平和(魏の財力武力低下の意味で)って言われてどうするよ。逆に孟徳を連れてくと大半の人に「その男でいいのか」と花ちゃん心配されて笑……えない。玄徳、孔明はともかく殆ど接点ない王子がそこまで心配してくれるとは思わんかった。あれ絶対に地位とか性格でなく女癖で心配されてるよね。他国にまで響き渡るってどんだけ悪評高いのか。マジでそいつでいいのか花ちゃん。


【文若】 恋々について一言。
丞相ひでぇええええええ!! ちょっ、悪戯で済まんて。これは本気で怒っていい。
しかしこの人の話は「まだ結婚の約束すらしてなかったんかい」とか「記憶なくなっても性格そのままか」とか「ツンデレ乙」よりも、この時代で生活する事についての不安が浮き彫りになってそっちばかり記憶に残ってしまったよ。
寧ろ他キャラの話でスルーされてたのが不思議っつーか、乙女ゲーにおいて敢えてリアリティ省いてたのか。
 そうなんだよ。電気ガス水道のない世界での家事、特に料理って滅茶苦茶ハードに違いないんだよ。
これは花ちゃんが料理下手(他キャラルートではこっから時間をかけて克服した?)なのだけが問題じゃない。
現代っ子に釜戸の火加減なんてできる訳ないんだよ。玄徳、仲謀相手の時は厨房すら入らせて貰えないだろうからいいとして、孔明や文若の時は城で仕事しながら家に帰ってから奥さんとして家事ってどう考えても無理ゲーでしょ。
文明の利器なしでは専業主婦だって一人で家事はしんどいわ。この時代、旦那が役人だったり商人だったりでそこそこ金のある家は奥さんが外で働いていなくても(結婚後も外で働いてる女自体いないか…)、お手伝いさんを何人も雇うのが義務みたいなもんだしね。仕事量的にも雇用的にも。
 なので孔明や文若の家にお手伝いさんもいない様子に目が点になりましたよ私。ファンタジー世界にしてもそれはナイ。引退後孟徳は…買い物は人にやらせればいいって台詞からして一応雇ってる人も数人いると思いたい…でないと「家事もしないで一日ごろごろ」なんてできないっつの。水を汲むだけでも重労働なんだから。
それより何より、国の重鎮の家に門番や護衛の一人も雇ってないなんて有り得ないってね。手紙を届けたり小間使いも絶対に必要。人を雇えばその食事や部屋の掃除の為の女中も必要な訳で。 新婚家庭だから敢えてムード重視で言ってないだけで、庶民な早安と現代っ子長岡以外の全てのキャラと結婚してもセットでお手伝いさんがついてくる……と信じたいです。でなきゃ花ちゃんは現代に帰った方がいい。あの世界で仕事と家庭両立なんて無理ー!!
………話は戻って文若のひとひら。「白」は良かったなぁ。本編BADでも作り込んであって、ああこういう裏側だったのかと短いなりに読み応えありました。これならいっそ花ちゃんも一緒に…ってのも展開としてありだと思うが、本編を変える訳にもいかんのが難しいところ。彼女を巻き込まないのが文若らしさでもあるんだろなぁ。
 漫遊記。連れて歩くにも面白みのない男だが、壊れた時も相変わらず。おばちゃんとギャルのうざさには同感。


【仲謀】 恋々タイトルからしてそのまんま。まだそのネタ引っ張るんかい!!…ってのが第一印象。そういうお年頃とはいえ、子龍や翼徳の分までそっち系を引き受けてるのが残念王子たる所以。それでもやりすぎた派と逃げられた派には爆笑させて貰いました。城の人達、仮にも君主に対して遠慮なさ過ぎだ。これが呉組の良さなんだけどね。
…と呑気に思ってたら
花ちゃんまさかのもふもふ+呉ックレスー!!
全く予想できなかった訳じゃないけど、ミニサイズとはいえ現実に目にすると仰け反ったよ……何その呪い怖い。
呉夫人はここで初めて見ましたが、それなりに年だろうにえっらいスタイルいいなーとそこばかり気になって。尚香といい、そういう家系なのか。花ちゃんに娘が生まれたら凄いスタイル良い子になりそうだ。姑としては…どうだろう。味方になれば心強いが、あれこれ口出ししてきてうざい気もする。天然花ちゃんならそれもスルーで問題ないのか。
話としては殆ど予想通りの展開で会話のギャグ以外は面白みもなく。始終ヤるかヤらないかしか言ってないしなぁ。
20年後仲謀も30代半ばで今の孟徳より若いから「おお大人の色気!」って感じでもなかったのが残念。
なので他君主に比べて寂しいのう…と生温く思ってたら最後の最後で【仲謀「──」】ですよ。
待て、このゲームR指定入ってなかったよね!? アウトおおおお!!!
マジで我が耳を疑ったわ。スチルや文字でなくそう来るとは。考えたなと褒めるべきか呆れるべきか。 これ、PSPとかに移植してもこの部分の声だけカットされそうだ。審査が甘いPC版だからできたんじゃなかろうか。
この一言だけで他二人に並ぶ君主インパクトを見せつけてくれた王子パネェ。声優さんも大変だ。
 恋々最後に全て持ってかれて仲謀のひとひらは内容覚えてないや…。まーそれだけインパクトも薄かったって事だろう。それについては孔明、孟徳、文若以外の他キャラも似たり寄ったりなので期待してなかったしな。
 漫遊記仲謀もまぁ、迷惑度ではそれなりだけどやってる事と範囲がみみっちいのでそんなに壊れてるようにも見えず。孔明に近い感じか。毎度花ちゃんにきちんと謝るのが良かった。そういうさり気ない君主っぷりは好きよ。玄徳連れてった時なんかは凄い祝福してくれて妙に感動してしまった。反応は孟徳連れてった時の方が面白いけどね。
パートナーとして連れ歩く分にはごっつ普通。花ちゃんと仲謀って学校の同級生みたいな会話が似合うわ。


【公瑾】 恋々公瑾は……いや本編からもそうだったけど、ひたすらめんどくさい奴だなぁと。(ファンの人すまん)
二人だけ言葉が通じないって演出は上手いと思った。状況は仲謀と少し似てたけど、確かにこのネタやるなら公瑾が一番活きる気がする。 なんたって言葉より雄弁に語る琵琶があるもんね。あのイベントは本編でも好きだった。
なんにせよラストの船の上での見せつけといい、今後も花ちゃん苦労しそうだがなー。
因みに他キャラ恋々は結婚式、婚約、新婚、初夜……と総じて決着つけてるのに対し、公瑾だけは口ではなんだの言っても正式な婚約すらしてないんだよね。結婚したら負けとでも思ってるんだろうかこの野郎。ただのヘタレ?
 ひとひらはお古の笛か……となんとも微妙に思った記憶しかなく。
しかし漫遊記は全キャラで一番面白かったのがこの男でした。どっちの側でも。イカレ過ぎだろ傍迷惑な!!
公式のカウントダウンドラマで「何これ誰だ…矢? あ、公瑾か!?」となり、漫遊記の1周目(玄徳)に入った時点でそうなってるだろうと予想がついたが、声優さんここでも仲謀とは別ベクトルで頑張った。
だがまぁ、音量煩いしそこに辿り着くまでがイライラするので2度目以降は思いっきりカットしまくってたがなー。
直してやっても自分を棚に上げて子敬に話すり替えてイラッと来るし。誰連れてっても反応殆どなくてつまらん。
でもパートナーとして連れ歩くと、まぁ毒が出てくる出てくる。ちょこちょこおもろい台詞があるんだよね。仲謀が素直系ツッコミとすれば、公瑾は腹黒系ツッコミ。そして孟徳並みに信用ないよねこの男……女癖の心配以上に皆に嫌われてるのがよく分かる。ほんとにこの男でいいのか花ちゃん。(デジャヴ)


【早安】 最年少でありながら一番の生活力と安定感を誇る少年…かと思いきや、中身は年相応どころかただのガキだったという。 そのくせいい年したオッサン達を出し抜いて子供の可能性をありありと見せつけてくるのがもう……どうしてくれようかコンチクショウ。
 生まれと育ちからして食育なんて受けてなくて好き嫌いあるのも仕方ないのは頭では分かる。でも文若のとこで書いたようにこの時代にまともなご飯作るのってどんだけ大変か…それで残された日にゃ、花ちゃんの苦労を思うと殺意が湧きました。一気に株大暴落。 山から食材採ってきたのも、保存やこの先の収穫を考えると素直に喜べんよ。乱獲はダメ、絶対。食べ物を粗末にする奴は男女ともに許せん。おかげで全然甘い新婚生活って気がしませんでした。うーん。反省して今後の改善は望めない事もないけど、大きな子供抱えてるって感じは続きそうだなぁ。
どこかおままごとっぽい雰囲気も手伝ってどうにも先行きに不安がある。本編ではそうは思わなかったのに、それだけキャラが掘り下げられたのは良かったのか悪かったのか。
 恋々が微妙だった分、ひとひらの口紅話と漫遊記ラストの川下りは良かったです。真っ赤になったり得意げになったり、こういう反応は年相応でニヤニヤできるんだがなぁ。恋々で引っ掛かったのは間の思春期段階をすっ飛ばしていきなり夫婦の子供ネタに持ってきたせいもあるんだろうな。本編で結婚しちゃってたからその先と言えば子供しかなかったのも不幸ではあるが、最年少だから違和感半端ないんだよ。いっそ5年後とかにした方が良かったかも。
 漫遊記での壊れ方もね。なんでそうなったかを考えると重い。立場上仕方ないとはいえ他キャラの初めましてどなた様ですかっぷりも寂しいが、公瑾との会話がね……やめて見てるこっちのライフがゼロになるわ!(苦笑)
閉まった扉に対して早安だけが開けようと思えば開けられると言うのは芸が細かい。早安は何でも知っている…。



………やっと全員分終わったー。長かったー。ここまで増えるとは思わなかったー。(本音)
こんな感じで思いで感想は終了です。やるだけやった。
個人的な総評としては★4つくらいはあげてもいいと思うよ。漫遊記のグダグダっぷりやタイピングの手抜きっぷりを入れても他で十分楽しめました。私は本編プレイ後半年しか経ってなかったからってのも大きいだろうけどね。
本編発売から3年待ってこれかよって人も大勢いると思います。完全なるFDのくせに決して安くはないし。
それでも恋戦記本編が好きだった人ならおまけ話としてそれなりに満足はできるんじゃないかなー……とね。
特典目当てで複数買いする価値あるかと問われたら(今後の移植も踏まえて)甚だ疑問ですが。

 余談ですが孟徳抱き枕が当たる三角くじは普通にハズレました。ドラマCDが欲しくて初回特典版を買ったので、当たったらどうしようと内心ビクビクしてたんだよ。ハズレの文字見た時はちょっとどころでなくホッとしました(爆)。
いや孟徳は好きよ。絵柄も知りたくない訳じゃないよ。だけど一人暮らしでないと仮に当たっても受け取れんて!!
仲謀編ドラマCDはこれでもかとお約束でした。絶対こういう話、どっかの少女漫画で読んだ事あるわ。
次回作のゲームがそのまま学園恋戦記だったら笑うぞ。このメーカーならやりかねないのが怖い。


ともあれここまで読んでくれた方、有難うございましたv


(13.07.07.UP)



PSP版 三国恋戦記〜オトメの兵法!〜 プレイ感想 

 という事で思いでプレイしたらPSP版の後日談が気になって気になってとうとう買ってしまいましたPSP版。
まさに孔明の罠。思いっきり乙女の商法に嵌ってる気がするけどキニシナイ。
主に旧PC版との違い、後日談についてのツッコミを徒然と。やっぱりネタバレ満載注意。


●システム諸々●
 まず、PC版との差で何に一番驚いたかって音がショボイ。OPやBGMからして「え、これ同じ曲なの!?」ってくらいPC版より荒いんだよ。キャラの声も微妙に割れてるというか。イヤホンして聞けばだいぶマシにはなるけど、これは単純にパソコンとPSP本体の性能の差なんだろうなぁ。本体のスペックに合わせてソフトの音質も落とさない訳にいかないって事なんだろうね。とはいえ、最初からPSPだけをプレイするのなら気にならない……気はする。PC版と比べなければゲームとしてそう滅茶苦茶音質が悪い訳でもないと思います。しっかりそのまんまフルボイスだしね。
でもPCでは出来たボイス途中カット(文字スピードに合わせる)が不可だったり、起動時やCG観賞時の台詞が1種類しかなかったりと地味にその辺も残念になってるのよね。音関係だけでこんなに差があるとは思わなかった。
 そして当然ながら画面がPC版に比べて小さい。スチルもキャラ立ち絵も花ちゃんの顔もかーなり小さい。
文字こそPSP画面に合わせてサイズ調整されて読み易くなってるけど、細かい表情や服の模様なんか分かんないよ見えないよー(苦笑)。これ、すっごい勿体無い。折角細かく描かれてるのに。Vita版はまだPSPよりよく見えるようになってるらしいけど、こういうの比べるとPCゲーにはPCゲーの良さがあるんだなぁと再認識するわ。
 勿論、PSP版でのメリット改良点もあります。いつでもどこでも持ち歩けるのや起動が楽ってのは当たり前として、後日談とは別にBADエンディングリスト、巻き戻し早送り機能、前(次)の選択肢まで飛ぶ機能の追加は神。
最初、PC版にあったクイックセーブがなくなってリロード面倒になったなーと思ってたんですが、慣れたら断然こっちの方が使い易いです。うっかり読み飛ばしたのも戻れるって素敵。
私の場合この新機能と後日談のおかげで、PC版プレイ済みでも音や画面がショボくてもPSP版買って損したとは思わないで済みました。乙女の商法も悪い事ばかりじゃない。
だがしかし。
その便利機能を何故思いでがえしで完全カットしたし。
PCだと無理なんて事あるの? これまた思いでのPSP版移植への伏線だったら怒るぞマジで。


●後日談●
 一番のメインであり目的。そこに至るまでは既読なし状態の最初から全キャラ全クリアしなければならない訳ですが、それはまぁ本編の復習兼ねてそこそこ楽しみながら再プレイできたので問題なし。
でもって私は思いでをプレイ後の感想&比較となるのですが。各キャラについては後述しますが、全体として。
……うん。
この後に続編として思いでが発売されるのを考えず、その場限りの勢いで後日談作ってるね!
あっはっは。噂には聞いてたけど、本当に時間軸やキャラ設定(性格)がオカシイのがちょこちょこあるわー。
ストーリーの容量はちょうど思いで恋々の半分くらい。君主が長めで部下が短いのも同じ。
本編の追加おまけ話としては予想していたより長くてPSP買って良かったとは思うけど、この時点では本当に続編FD…恋々の企画も話も固まってなかったんだろうなぁ。
そりゃまぁこの業界、続編ディスクが出るかどうかなんて直前になってみなきゃ分からんから無理もないけどさ。
つまりね、本編→後日談で終わるならまだなんとか脳内でこじつけて納得させられなくもないんだよ。
後日談→恋々と考えると「あれ? こいつら…?」と疑問符が浮かぶキャラがちらほらといるのがね。
ぶっちゃけ、既に経験済みかどうかがね。後日談のあの描写は明らかにヤッてたよね(ミもフタもない)と。
うーむ。そりゃ確かにハッキリと文章で書いてないけどさー。あれで実は潔白でしたって厳しくないか。
それならいっそ全員ばっさり後日談を抜けば上手く本編→恋々が繋がるかと思いきや、結構な割合で後日談ネタを恋々まで引っ張って来てるし。後日談ないと補足足りないキャラもいるし。軌道修正するなら足跡残すなよ。
………花ちゃんの貞操についてだけは恋々と別の世界線と考えた方がいいのかもしれない。(結論)
ていうか無理に過度な色気成分を入れる必要なかったよねこれ。そこ丸々抜いた方が普通に話繋がるよね。
乙女ゲーの後日談だから最後までヤらなきゃダメって事はないんだよ。恋戦記はそういう作品じゃないんだよ。
思いでプレイ後だから余計にそう感じるってのはあるだろうけど、その辺りの「プレイヤーの萌え処」をライター(本編と同じ人? ここだけ違う人も混ざってるんだっけ?)が取り違えたんじゃないかと予想。
エロ入れりゃ喜ぶなんて中高生までよ〜エロよりも話が大事なのよ〜…と少し遠い目をしてみたり。
 まーそうは言っても全体を通して見れば「本編の補足としてナイスな後日談」もいくつかあって(※決して全部のキャラがそうだとは言わない)良かったと思いますよ。それなりに満足は致しました。全クリ頑張った甲斐あった。
以下、各キャラについて簡単に。



【玄徳】 流石はメイン君主というか、本編後日談としての出来も恋々への繋ぎも上手いわー。
寧ろ本編EDだけじゃ仲謀軍との関係どうなったのかとか早安どうしたのかとか地味に気になってたから、ここではっきり分かって良かったよ。てか何故本編に入れなかった……そこは入れとくべきだったろ最低限。
 一人突っ走って婚約発表しちゃう玄徳もらしくて違和感なし。そのくせあれだけ「待てない」が公式の男が、後日談シリーズにおいて意外にも一番節操守ってたっぽいのも好感度アップです。よくぞ一晩耐えた。
芙蓉姫とか孔明とか上司に対して言いたい放題だし、やっぱ玄徳軍は故郷って感じがして居心地いいね。
 そういや熊猫ってどっかで話に出てきたような…と思ったら孟徳の漫遊記EDで益州にいるって言ってたね(ぼんやりしか覚えてなかったので漫遊記セーブで確認した)。こっちが先だからわざとネタ被らせたっぽいな。
どっちも花ちゃんの為にパンダの方を連れて来ようとするのが、似てないようで似た者同士なのかもしれない。


【雲長】 このゲームの締めとして最後にクリアしたんですが、とんでもない爆弾落としてってくれましたこの男。
現代日本に戻って教室で再会してという、本当〜〜に本編直後からスタートするのはGJ。いきなり同級生になって戸惑う花ちゃんも、そりゃそうだよなぁと納得。長岡君の記憶戻ってからの2年…転校するまでの流れが分かったのも、恋々が出る前の補足として凄い良かったと思う。寧ろ玄徳同様、何故本編で入れなかったと小一時間。
 だがしかし問題は本の世界での最後の夜。あの流れで朝までって。思い出した花ちゃんの動揺っぷりって。クラスの女子に長岡がコナかけられて泣いちゃうほどショック受けるなんて(これもあんまり花らしくないと思う。玄徳本編で大泣きするのとは種類が違う)。 あの晩、 思いっきり「そう」だったとしか解釈できないじゃんかー!! 
そりゃまぁあっちの世界じゃ雲長もいい年した大人だったしね。花ちゃんも高校卒業するほどの年月が過ぎてたみたいだし(何気にここで初めて、本の世界で最低2年は過ぎる事が具体的に判明。戦の年代的に予想はしてたけど、これは各キャラ共通だよね?)、二人の合意の上なら何も問題はないけどさ。別れる前の最後の思い出作りってのも悲恋もの映画なんかでよくあるパターンとして分からんでもないよ。
 だけど、雲長が本当に花ちゃんの事大切に思ってたらあそこで手を出すか…?とも思うのよね。
現代に戻って本当にまた会える保証はない。会えたとしても、元々の飛んだ時代が違えばどうだろう。
本で過ごした時間が多少なりとも加算されれば……例えば長岡君が80歳、花ちゃん高校生なんて事もあり得た訳で。それで一晩の過ち的な、一時の劣情で彼女に手を出すかねぇ。例え花ちゃん本人が望んでも、本当に彼女が大切だったら。あれだけ花に感謝していた雲長の性格なら…………うーん微妙。というより違和感。
 でもって恋々での長岡君の行動や言動を見るに、あっちでもこっちでもまだ手を出してないっぽいんだよなぁ。
高校生だから自重してるというより、初心な空気があった。だからこそPSP後日談での爆弾に驚いた訳で。
ここは前述した通り、その部分においては別の世界線もしくは朝までトランプでもしてたと考えた方が幸せな気がする。


【翼徳】 思いでの方で夜徳は何処行った的な事を書きましたが、ここで解決してたんかーい!!(裏拳)
おいおいこいつもか。玄徳といい雲長といい、本編で説明するべき事をここでやるなよと。
後日談はあくまで後日談。おまけ。なくても困らないモノ。初期のPC版プレイした人を置いてっちゃいかんだろー。
 その上、この男までまさかの朝までコース。しかも相手は夜徳だよ、お子様脳翼徳じゃないんだよ、絶対花ちゃん無事じゃ済まなかったよね!? 前半のほのぼのお店屋さん話が全部すっ飛びましたわ。
ホントにねー……この時間軸の後になる恋々でも全然恋人ちっくな雰囲気なくて、結婚式挙げた後の一緒に寝てるスチル観てもまだ済ませたのか怪しいとすら思ってたのに(それはそれでどうか。苦笑)なんなのこの爆弾は。
 夜徳の方がカッコイイとか美味しいとか思っていた時期が私にもありましたが、実際こういう形で見せられるとナイわやっぱり。 花ちゃん曰く、翼徳も夜徳も同じ人物だけどね。それは間違ってないと思うけどね。
結婚前にあんな流れで夜徳が花ちゃんを好きにする(しかも初めてじゃないっぽい)ってのは凄い違和感ある。
ていうかそんな事したら後で翼徳が猛烈に自己嫌悪するでしょ。余計に夜徳を自分として受け入れなくなるでしょ。それに気付かない花ちゃんでもないでしょ。……うん。やっぱりここも違う世界線以下略。
翼徳が自分と向き合う話は補足としても必要だった。だけどここでお色気は必要なかった。それに尽きる。
 しっかし雲長といい翼徳といい、ほんと何だろうねここら辺の無駄なエロ要素。「乙女ゲやるような女はこういうハーレクインなシチュが大好きなんだろ? ほらほら餌を蒔いてやったぞ食いつけ〜」的な作為を感じるというか。
まゆたんに代表される類の一部の少女漫画ならそれでも良かったかもしれんけどね……それで喜んで食いつく層と恋戦記に嵌る層は似ているようで全く違う層だと思うの私。結果として同じような事やってても恋々ではこんなにイラッと来なかったんだけどなぁ。
 あ、孔明の発明家っぷりが出てきたのは地味に嬉しかったです。結構有名な史実なのに師匠ってば自分ルートでも完全スルーしちゃうんだもの。恋々でもひとひらでも出ないなーと思ってたらここで使ってたとは盲点だわ。つーかどうせならこれも本編で略。


【子龍】 上二人が飛ばしまくってた分、安定のヘタレ恋愛初心者っぷりにほのぼのさせて貰いました。
「一緒に朝ご飯v」とか聞いても「ただご飯食べただけだよね」としか素で思えないのが子龍たる所以。
声優さんが演技忘れたんじゃないかとか声変わりしたとか噂は聞いてたけど、私はそこまでおかしいとは思わなかったなー。イヤホンでよく聞き比べたら違いが気になるのかもしれんが、そこまで子龍に思い入れはな…げふん。
子龍絡みでは師匠が美味しい役目持ってくのもお約束やね。最初からオチも見えてて、殆ど進展もなくて、本編と恋々の間にあってもなくても困らない後日談ではある。良くも悪くも。


【孔明】 PSPプレイ前から孔明の後日談だけは気になって気になって我慢できなくてネタバレ読んで、手紙の事は知ってたんです。愛がかーなり重いけど(物理的にも精神的にも)、それ自体は孔明らしくていい話だと思う。後付けとはいえ、ひとひらの亮君話でも上手く繋げてる。このネタだけなら「必要な後日談」群に入るのは間違いない。
 だがしかし、過度にラブ入れてやっちまった感は翼徳や雲長以上に半端ねぇえええ!! 誰だよこれ!!!
花が22歳になるまでじっと我慢の子だった恋々を見た後だから、昼間っから「これ以上ないくらい恋人らしい事」をやらかした孔明が別人にしか思えんかったよ……花の反応見る限りハグやちゅーだけで済まなかったよね……?
本気でそこら辺はなかった事にして欲しいです。恋々の感動を返せと言いたくなる。
 あと、花の思考にもちょい違和感。亮の10年の想いを知ってて、たかだか噂で師匠の浮気を疑うかー?
桂ちゃんが大人になったみたいな、仕事のデキる女性と孔明が仲良く話してるのを偶然見て嫉妬とかならまだ分かるんだよ。だけど具体的な女性の影もなく、憶測だけで師匠の女関係を疑うような子じゃないと思うんだよね。
これって孔明にも花にも滅茶苦茶失礼でしょ。そんなキャラじゃなかったよね本編では。
花って素の頭は悪くないのに恋愛面では極端に鈍くてネガティブで自己評価低くて「もっと自信持てよ、その男はお前にぞっこんじゃん、何処からどう見ても!」ともどかしい面も多々ある子だけど、そこまで馬鹿じゃないと思うのよ。自分に自信がなくなって身を引く事はあっても、具体的な証拠もなく男が自分を想う心を疑うような子じゃない。
恋人の浮気を疑う→違いました→仲直りのラブラブは少女漫画の王道だけど、このパターンに無理に当て嵌めようとして失敗した感が……他攻略キャラならまだしも、孔明は一番当て嵌めちゃいけないキャラだったと思う。人気投票一位だから王道に一番相応しいってもんじゃない。恋々の5年後までお預けはその軌道修正って事なのかねぇ。


【孟徳】 他キャラは置いといても、この男こそここで一線越えるべきだったと思うの。本編EDで孟徳が花ちゃんに手を出すのは怪我の回復を待ってから的な事を言ってましたが、いくらなんでも直後過ぎるだろ。
長岡君の再会直後話は良かったけど、この男に限ってはせめてEDから一ヶ月後くらい……花ちゃんの立ち位置をはっきりさせて、妾御殿の正妻や妾達をどうしたかを文章で見せて欲しかった。愛人も第二夫人も当たり前のこの時代、孟徳の本気を見せるにはそれって最重要項目でしょ。玄徳だってはっきりさせたんだから。
なのに猫に嫉妬ってオイ。ネタとしては可愛いかもしれんが、ごっつ肩透かし喰った気分です。
 結局恋々でもそこら辺スルーしていきなり孟徳引退だの妻だのやってるし、要するにめんどくさい部分を考えるのを放棄したんだろうなぁ………。そりゃドロドロした昼ドラみたいな修羅場を乙女ゲーで見たい訳じゃないけどさー。
子龍以上にあってもなくても変わらない後日談……ぶっちゃけスタッフが逃げたのがバレバレで(だから花ちゃんに手を出す事もできない「本当の回復直後」なんだろうね)、萎えたとしか言いようがないわ。


【文若】 恋々の薬話は大概だと思ったが、後日談でも丞相の被害者だったのか文若……憐れよのう。
二人でお使いに行った先で嵐で遭難とか夜明かしとかネタとしては100%予想できるレベルにお約束過ぎて面白くも何ともないけど(正直)、文若はもっと本気で孟徳を怒ってもいいと思う。まーあそこまでお膳立てされてもちゅー止まりなのが文若らしいっちゃらしいが。そこで押し倒したりしたらそれもう文若じゃないし。
 というか。漫遊記での元譲山賊ネタってそのまんまここから引っ張ってきてたのか。唐突だとは思ったけど、何にしても寒いのに代わりない。頭巾してても初見から正体バレバレじゃん……なんで気付かないんだアホ二人。
ここでの一番の被害者及び苦労人は間違いなく文若よりも元譲だと思う。毎度毎度ご苦労様です。


【元譲】 隠し的な意味で最後に書いた方がいいのかと迷ったけど、魏軍の流れで先に書いてしまおう。
PSPには旧PC版にはない元譲の特別ルートがあるのかと思いきや、ただ1つ会話選択肢が増えて、後日談スペシャルもちょこっと会話があっただけという……ちくしょーなんとなく分かってはいたけどさぁあああ!!
因みに文若ルートクリア後にあっさり開きましたスペシャル。孟徳もクリア必要かと思ったら関係なかった。
会話内容もあんまし孟徳ルートと差はなくて新鮮味はないっつーか……お父さん度が増しただけというか……。
孟徳と1歳しか違わないってのは結構な爆弾だけど(花ちゃん寝てたからまだ知らないよね。意味ないじゃん!)、だったら尚の事元譲も攻略させて欲しかった。孟徳が極端に若く見えるのと元譲の老けっぷりから中間を取るとどっちも三十代後半かねぇ。孟徳がセーフなら元譲もセーフでしょう。ビジュアルも悪くないし。
花が幸せになれるかどうかで考えれば、孟徳や文若よりも元譲の方がよっぽど幸せになれると思うんですが。


【仲謀】 要約すると、早く婚儀を挙げてヤりたくて仕方ない仲謀と早くも嫁姑問題に直面して結婚自体にビビる花の擦れ違い話ってか。……こう書くとなんか嫌だね、ドロドロだね、乙女ゲーで見たくないね!!(爆)
だけど玄徳同様に必要な後日談ではあったよなぁ。軍師としていっぱい活躍して支持者を得ていた蜀軍と違って孫軍で花の嫁入りに賛成する人なんてほんのごく一部の身内だけだろうし。普通に考えて賛成される訳がない。寧ろよく母上も許したよ。そこは花ちゃんの実力や人柄でなく乙女ゲー特権の主人公チート術って気もしないでもない。
 しっかし恋々でも思ったが、敵に回すと面倒そうな母上だわー。仲謀も十分マザコン気質あるよねヤバいよね。
後半は仲謀の必死のラブコールよりも花ちゃん嫁姑問題頑張れー…と遠い目をしてしまった。
 あと、相変わらず大小の扱いが無理矢理で引っ掛かる。声真似にしてもおいおいまたそんなオチかよって感じだし(本編での公瑾ネタを引っ張ってきたんだろうが、公瑾だけでなく小喬もやるとは思わなんだ。声帯的に無理あるだろ…)、幽霊騒ぎの正体は火を見るより明らかでも故人の服を引っ張り出してる時点で不謹慎過ぎてなんだかなー。
尚香や子敬含めたあのドタバタ喜劇が仲謀軍の味ではあるんだけど、笑えないと滑るだけで寒い……。
 そういや孫家の墓ってリアルでもあんな感じなんですかね。有名人の墓って骨の数が合わないくらいアホほど数あったり逆に判明してなかったりで本物かどうかの信憑性薄いんだよなぁ。昔中国旅行行った時に孔子の墓を見たんですが(日記の中国旅行記参照)、ちょうどあんな感じの墓石だったのを思い出した。ビジュアルそのまま参考にしたんじゃないかってくらい背景絵が似てる。ああいう墓地って有名人以外の一般子孫は無造作にその辺りの地面に骨埋められてるんだよね……墓石も何もなくてもちょっと空き地掘り返したらゴロゴロ骨出てくるらしいよ。豆知識。


【公瑾】 本編といい恋々といい後日談といい、公瑾ファンはもっと怒ってもいい。攻略対象の中でもほぼアウトオブ眼中の私でさえ、彼の扱いの不憫さ……というよりやっつけネタ切れ感満載のストーリーは気の毒になる。
 百歩譲って隠し子騒動はいいとしよう。「全く身に覚えがないい=どっかの女に手付けてない」ではなく「そんなヘマはしない」と言い切る公瑾はいっそ潔くて好きよ。花に出会う前は相当ぶいぶい言わせてたのは間違いないし、花含めた周りの誰一人として公瑾が清廉潔白童貞だなんて思ってもいないのはナイスだと思う。
 だがそのオチはいかん。まず警備が厳重な筈の城に一般人の子供が入り込めて君主の近くまで辿り着けたのも有り得ないが、それを千歩譲っても従兄弟の子でしたって。その父親と間違うって。おいおいおいおいおい。
あの子どんなに小さく見積もっても6、7歳はいってたよね? 顔が似てたにしても、どうやったら実の父親と初対面の男を間違うんだよ。子供の記憶力馬鹿にするにも限度があるわ。
 公瑾も公瑾だよ。自分と似ている=自分の子じゃないにしても、まず身内を疑わないか普通。
兄弟、従兄弟、いくらでも考えようがあるでしょうが。お前それでも智将かよ。そんなんでよく孫家を云々言えるわ。
贔屓じゃなく、これがもし孔明なら対面1分でそっちの線から子供の正体を突き止めた気がする。すぐ分かったら話が終わるから困るという大人の事情にしてもこれは酷い。公瑾よりシナリオが。レベルが。
………公瑾、ライターさんに嫌われてるのか?


【早安】 この子もオチのお粗末さでは公瑾や仲謀といい勝負だった。村人に信頼されて重宝されて良かったね〜はまだいいんだよ。あまりにも仲良し強調しすぎて寒々しくても胡散臭くても目を瞑ろう。(…)
 でも馬を化け物と見間違うって相当無理があると思うの。どんなに暗くてもそれはナイだろ、どんだけアホなんだよその村の住人(花夫妻含む)。まだ巨大な熊だったとかの方がマシだったんじゃないか。
 恋々でも思ったけど、早安は本編ラストで既に夫婦になっちゃってるからラブ面で新たにネタを作るのは難しいのは分からんでもないんだよ。だからって登場人物をアホの子にして無理矢理話を盛るのは下の下の策だというね。
この早安も子龍、孟徳、文若、公瑾と同じく「なくてもいい後日談」組って事やね。隠しキャラとはいえ……隠しだからこそ、ここで他の誰よりも頑張っても良かったのになぁ。残念。



…………こうしてだらだらと書くとマイナス面ばっかり目につくな後日談(苦笑)。
いやほんと、それなりに楽しんではいたのよ? PSPもプレイして良かったとは思うよ?
 色々言いたい事や突っ込みどころはありますが、これから初めて恋戦記をプレイするなら旧PC版だけをやるよりは最初からPSP版、もしくは新装版をプレイするのをお勧めします。続けて思いでがえしをプレイしたらベスト。
せっかく公式で存在する後日談を全く知らないのも勿体ないし、なんだかんだでゲームとしてのプレイし易さ・システム面・ソフト価格ではPCよりPSPの方がとっつき易いのは間違いないしね。
音や画面の残念具合は最初からそんなもんだと思ってたら特に気にならないだろうし。

 何にせよ、これで恋戦記のプレイ日記を書くのは本当に最後と思われます。流石に次のFDは出ないだろー。
何度も言いますが、乙女ゲー初心者にも三国志ファンにもお勧めですよ三国恋戦記!!(強引に〆る)

(13.09.08.UP)

 

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