幻想水滸伝シリーズ概要
(幻想水滸伝、幻想水滸伝2、幻想水滸外伝Vol.1&Vol.2、幻想水滸伝3、
幻想水滸伝カードストーリーズ、幻想水滸伝4、幻想水滸伝5、幻想水滸伝ティアクライス)

RPG好きなら知らぬ人はいない、不朽の名作です。
『27の真の紋章』が全てを司る世界が舞台。
そこで主人公はリーダーとなり、108人の仲間を率いて運命と戦う事になる…ええ、成り行きで(笑)。

 
 
02年7月29日、幻水3を2週間かけてクリアぁぁぁぁぁ───!!(他に叫ぶ事はないのか)
長いようで短いプレイ時間だったなぁ…という興奮冷めやらぬ勢いで、またも趣味のページを作る事に。(単純)
 どうせなので前作もネタばれにならない程度に紹介させて貰うので、未プレイでこれから幻想水滸伝をプレイしようかなー?と悩んでおられる方の参考になれば幸いです。(ここに来る人にいるのか…?)

※04年9月に幻想水滸伝4を追記。
※06年3月に幻想水滸伝5を追記。
※09年1月に幻想水滸伝ティアクライスを追記。

注:本来ならタイトルのナンバリングはローマ数字なのですが、機種依存文字なので敢えて普通数字にしています。 



【幻想水滸伝】95年12月15日発売。PS対応。

 記念すべき第1作目。荒廃した赤月帝国を倒す為、集まった人々=解放軍のリーダーとなった主人公(通称坊ちゃん)と真の紋章「ソウルイーター」の物語。親友テッドとの友情や従者グレミオの保護者っぷりに注目(笑)。
プレイステーション本体が発売されて比較的すぐに出回った、言わばPS版RPGの先駆け的ゲームです。
今から見れば流石に画像も荒さが目立つし、プレイ時間もRPGにしては短い方かと。(攻略本なしで25時間くらい?)
 ですがそれを補う素晴らしいストーリーとシステムには目から鱗っすよ奥さん!!
今から幻想水滸伝をやろうという方はすっ飛ばさずに迷わずこの第1作からやり始めるのをオススメします。
本当に、初期のゲームとしては最高の出来だと思います私。ディスク読み込みの速さもこの頃から健在。
ぐいぐい惹き込まれるストーリーと(巻き込まれ型主人公の典型とも言う・笑)、各地に散らばっている仲間をスカウトして集めるごとに本拠地が大きく充実していく有様にはカルチャーショックを受けました。
 この仲間達(シリーズ通して108星と呼びます。天の宿星と地の宿星に分かれ、それぞれ役職名(?)あり。原作の水滸伝から付けてるらしいけど、あんまり考えなくてもいいんじゃ…←禁句)も、各自目的や背景があっていい味だしてるんですよ〜。イイ男もラブリーな女の子も満載なので、絶対一人はツボなキャラがいますv
戦闘メンバーばかりでなく、普段はお留守番の防具屋さんや宿屋さんも星に導かれた仲間なのがミソ。
その戦闘も通常のRPG的バトルの他にSRG的な集団戦闘、ジャンケンのような一騎討ちとバラエティ&緊張感があって飽きません。それと、RPG初心者に嬉しいのは通常戦闘後の経験値割り振りのバランス。
後で仲間になったメンバーはレベルが低くてメインメンバーとして育てるのは大変なのが常ですが、このシリーズではそれが凄く楽です。レベルの低いキャラに集中してボーナス経験値が入るので、例え仲間のレベル差が30あっても10回も普通に雑魚敵と戦えば追い付きます。よって完全に好みでパーティメンバーを決めれるのが嬉しい。
 そしてそして!!必ず108人仲間を集めなければクリアできないという訳じゃありませんが、最終戦までに絶対に108人集める=本拠地の石版の名前を埋めるのを推奨します!!(力説)
つか何も考えずにプレイしていれば5、6人見落としてる可能性の方が高いので(自力で探すのは結構大変だったりする)、
最悪最初からやり直してでも108人揃えましょう!!!(強制的)
ぶっちゃけた話、EDが微妙に変わります。涙ものです。叫びます。
何よりこの完全クリアデータは次作の2にコンバートする事ができるのです〜♪



【幻想水滸伝2】98年12月17日発売。PS対応。

 幻想水滸伝シリーズを世に広めた傑作。キャラデザも変更され、より美麗になった事で女性ファン5割増(予想)。
前作から3年後、前作のEDで建国されたトラン共和国の北に位置するジョウストン都市同盟とハイランド王国の戦いが舞台。ハイランドの少年兵だった主人公は親友ジョウイ、義姉ナナミと共に戦乱の中を駆け抜ける事になります。
そして運命の分かれ道が来て友情と対立がテーマになる、と。ここでも真の紋章である「始まりの紋章」がポイント。
巻き込まれ…じゃない惹き込まれるストーリーとどんでん返しの連続は健在です。プレイ時間は70時間くらいかと。
 前作で好評だった本拠地システムも更にグレードアップ。
仲間が増える事によってどんどん増築され、まるで迷路のようになる城は確実に迷子になります。←とうとうクリアするまで覚えきれなかった奴
特に少しずつ豪華になるお風呂での特定キャラによる会話イベントは必見。
料理の鉄●ばりの料理対決やミニゲーム等の遊び要素も増えてるのが楽しいです。
 最終的に108人の仲間を集めるのは同じですが、嬉しいのは前作に登場したキャラが結構出ている事。
フリックとビクトールの腐れ縁コンビは健在っすよ♪ 3年経っていい具合に成長したキャラもちらほら。     
更に1のデータをニューゲームスタート時にコンバートしておくと彼が! あの二人が出るんです!!(握り拳)
今回は108星ではありませんが、イベントを起こせば仲間になってくれるのでぜひ見つけ出して仲間にしましょう。
ダブルリーダー攻撃はかなり強いので最後まで活躍してくれます。無口なのは相変わらずだけど(笑)。
 そしてお約束ですが、やっぱり2も最終戦までに108人意地でも探し出しましょう。
これも集めたのと集めてないのでは思いっきりEDが変わります。泣いた人続出らしいです。
因みに私は泣きはしませんでしたが、108人集めておきながら最後の最後でイベントに躓いてバッドED(?)。
ラストの一枚絵を見て「ごめんよー!!」と叫んだクチです。当然速攻でやり直しました(笑)。
最後まで気を抜かずに約束を守ればベストEDが見れるので、ぜひ挑戦してみて下さい。
とにかく前作で嵌った人は間違いなく満足できるので、やって損はありませんわよv



【幻想水滸外伝 Vol.1 ハルモニアの剣士】00年9月21日発売。PS対応。

 コレは好き嫌い分かれるかも…(汗)。RPGではなくテキストを読んで選択肢を選ぶAVG形式になってます。
今回の主人公は2でちょこっと出てきたハルモニア神聖国の辺境警備隊特殊工作員ナッシュ・ラトキエ。
後に3でナイスな37歳男として登場し、キーとなる彼もここでは22歳の若造です。はっきり言ってこの時点では3で彼があそこまで活躍するとは思っていませんでした私。緑の服だから主人公にはならないとは思ってたけど(笑)。
 時期はちょうど2の中盤頃。ナッシュ自身の秘密やストーリーの他に、2主人公から見たのとはまた違う2の事件の裏側が見れます。2主人公以外のキャラも多く登場するので、1本のゲームと言うよりファンの為のおまけ的ゲームと考えた方がいいかも。ジョウイが何故あんな決断をしたのかとか、未消化だった部分も(一応)補ってくれるのがポイント。
但し1プレイ3時間でクリアできるので、その辺は心を広く持たないといけません(爆)。
…まぁ今なら2800円の廉価版がコナミから出てるので、それなら買っても納得…だと思います、たぶん。
選択肢によってゲットできるLP(ラッキーポイント)を溜める事によって正規ルートではない裏ルートに行けたり、おまけCGを集めたりする事もできるので実際はそこそこやり応えはあるかと。100枚以上存在するスチルはどれもキャラデザそのままの美しいものなので、100%集める価値はあるか…………な?(疑問系かい)
 あ、でも今回初登場のナッシュが予想外に美味しいキャラだったので私は結構嵌りました!!(必死のフォロー)
全てナッシュ視点で語られるのですが、飄々としながらわりと常識人な彼の心のツッコミはかなり笑えます。     
エピソード1での相方、妖怪電撃オババ(byナッシュ)シエラとの身体を張ったやりとり、行くのが難しい裏ルートで大勢登場する2キャラと彼との漫才は必見。笑いなしでは見れません。(※本筋はシリアスなストーリーです)
優男的外見に反して、とある組織で鍛えられ、重い過去と呪われた双蛇剣グローサー・フルスと超一流の腕(特技はペテンと火薬と暗器。あの服の何処から二刀もの剣を出すのかは永遠の謎。別名:ドラ●もん←違)をもつ彼は本当は2枚目キャラとして生まれたと思われますが、女運の悪さも手伝って見事に2.5枚目キャラとなってます(笑)。
 もちろんギャグばかりでなく本筋では2の出来事の他にシエラの過去、エルザとクライブの関係(ナッシュはこの二人と友人だったりする)、シード&クルガンの熱い友情(笑)なんかも判明するのでそっちも2ファンには美味しいかと。
 なお、この外伝も2のデータ(ED直前データのみ。更に1をコンバートしてあると次回作で特典あり。)をコンバートできます。そうする事によって2主人公の名前が自分でつけたものになるので、もっと楽しめますよ〜。 



【幻想水滸外伝 Vol.2 クリスタルバレーの決闘】01年3月21日発売。PS対応。

 引き続きナッシュが主役のAVG。外伝1から少し時が過ぎて2の戦争が終結してから3ヶ月後が舞台です。
ずっとこっちでウロウロしていたらしい(笑)ナッシュがハルモニアの首都、クリスタルバレーで宿敵ザジと因縁の決着をつけるのがメインのストーリー…なのですが、何かと事件に巻き込まれる事の多い彼はその道すがら案の定トラブルに巻き込まれ、そこで2キャラが多く登場する事に。
但しやっぱり3時間でクリアできるので以下略。
3のミソである「炎の運び手」「炎の英雄」が名詞としてピックアップされるのもここです。
…すみません、50年前だか60年前だかハッキリしろってのは禁句ですか…?(ぽそ) 
正義の戦争の裏で実はこんな事が行われていたという少しばかり皮肉な話もあるのは上手いと思うんだけどなぁ。
ついでに言うと後に美青年攻撃メンバーとなる現美少年メンバー・フッチとブライトの成長物語も良かった事は良かったけど、ちょーっとこのオチは無理矢理な気が…。(正直な感想)
 だけど!!今回はそれを補って余りあるおまけがあるのです!!
これは絶対外伝1のデータ(幻水1、2のデータをコンバートしてあるもの)をコンバートしましょう!!!
エピソード1の初っ端から2の軍隊名が自分でつけた名前で出てくるのはもちろん、今回もLPを10溜める事によって行ける裏ルートでは昔からのファンにはめちゃくちゃ嬉しい出遭いがあります。本気で叫ばずにはいられません。
なお、コンバートする事によってしか見れないおまけCGも多数あるのでご注意下さいませ。
そして裏ルートでのナッシュのあまりの不幸っぷりに大笑いせずにはいられません☆(酷)
外伝1でも裏ルートで災難に遇っていたナッシュですが、今回はそのレベルが違いますぜ旦那。
2の美少女3人組(ビッキー&メグ&ミリー)に振り回される彼はいっそ涙を誘います。女(の子)運の悪さ万歳。
あ、いや、本筋の彼はマジで強くて頭も良くてカッコイイっすよ? 重い過去があるんだよ?(説得力なし)
とにかくナッシュファン及び2の3人娘ファンはプレイしてみる価値はあると思われますので、「幻水でもRPGじゃないしなー…」と食わず嫌いをしていた方も(それはお前だろ)試しにどうぞ。
後は容量がな…。(しつこい)



【幻想水滸伝3】02年7月11日発売。PS2対応。

 舞台は2の戦いから15年後、外伝でもちょこっと登場したグラスランドとゼクセン、ハルモニアの戦争がメイン。
PS2となって大幅に従来と変更されたシリーズ5作目です。まずキャラとマップが2Dから完全3Dに。8等身ではないものの、キャラの動きと表情がはっきりくっきり分かるようになりました。他にも通常戦闘が「バディシステム」という二人一組制になったり、紋章攻撃も下手すれば味方を巻き込んだり…とまぁいろいろ変わりましたが、一番の変化は「トリニティサイトシステム」という複数の主人公キャラによる別視点物語になった事かと思われます。
 ええ、今回の主人公は一人ではありません。
何より喋ります(笑)。←ポイント
2で主人公を苦しめてくれたカラヤクラン族長の武闘娘ルシアの息子、ヒューゴ。←見た目より素直な良い子
ゼクセン連邦騎士団団長代行、クリス。←強くてカッコイイ娘さん。ファン多し。でも歌と劇は下手
ハルモニア辺境警備隊隊長、ゲド。←外見30後半の渋い親父。謎だらけで無口だが、どうやら猫好きらしい
 同じ話を立場の違うこの3人の目から見る事になります。サブストーリーとしてボロ城の城主、トーマス編もあり。
3章までは微妙に絡み合いながらもそれぞれ別行動で進み、最終的に「真の火の紋章」の継承者である「炎の英雄」を追って揃って4章へと進む事になるのですが、どの主人公でやってもかなり惹き込まれます。EDも微妙に変わるしね。
「あーここは実はこうだったのね」みたいな発見があちこちに。それがこのシステムのウリっすね。
純粋にストーリーを楽しむには、ヒューゴ編→クリス編→ゲド編→トーマス編で1章ずつ進むのが良いかと。
 主人公をサポートする強制キャラもまた凄くいいんすよ!!(興奮)
ヒューゴ編ではこの15年で何があった!的に素晴らしく我侭娘に育ったリリィは置いといて、アヒル隊長(笑)ことジョー軍曹の尻尾と渋い発言にご注目。クリス編では騎士団ではなくクリスファンクラブの間違いでは?というくらいクリスラヴな6騎士の皆さん(いや強くて頼りにはなるんだけど)も美味しいですが、なんと言ってもナッシュ〜〜〜!!(煩い)
先に外伝をプレイした者には彼のメインキャラ入りは感涙ものっすよ。
グローサー・フルスを何処に置いてきたのかは謎ですが飄々とした性格は更にグレードアップして、捕らえどころのないペテン師っぷりも相変わらず。
自分では「カミさん」がいると発言してますが、それすらも怪しいし。ていうか信じていません私。
しかし外伝であれだけ散々な目に遇っていながらナンパ男になったのが不思議だ…とうとう吹っ切れたか?(笑)
ゲド編の小隊の皆さんもそれぞれいい味出してます。ジャック…お前、面白いよ。アイラは可愛いし。
 トーマスに逢うと各地に散らばった108星を集める事ができるようになりますが、注意したいのは最初は仲間にした主人公でしかそのキャラを使えないという事。よって激弱貧乏のトーマス編の為に、多少はキャラを残しておくのが得策かと思われます。LV1でスタートする一般人な彼でのプレイはある意味限界への挑戦かと。
 そして当然ですが、今回も「1のデータをコンバートした2」もしくは「外伝2」のデータをコンバートしましょう。
スタート前にPS用メモリーカードのデータをPS2用の8Mメモリーカードにコピーしておくのを忘れずに!
そうする事によって特定キャラのレベル上乗せ及び紋章引継ぎ、壁新聞の新ネタ(外伝コンバート時)、3から登場の「劇場」での脚本が2つゲットできます。本筋からは関係ないのですが、この劇がほんっとーに面白いんですよ〜!!
演じさせるキャラによってまるで話が変わったりします。やっぱり一番面白いのはコンバート特典の脚本かな? 
1、2に関係するストーリーなので縁のキャラにその役をさせるとかなり感慨深いものがあります。特にナッシュにシエラ役及びネクロード役をさせると私情入りまくり、外伝ネタ喋りまくり(笑)。彼がお笑いキャラなのを再確認できますv
 最後になりましたが、これまた当然の如く108星は全員集めましょう。
但し、今回はラスボスの時点で石版が埋まってる事が条件です。全員が仲間キャラとは限らないので…ごふごふ。
とにかくちゃんと集めていれば、▲▲▲編の他に更に●●●編がスタートできるようになるので(というかこれをやらないとスタッフロールにすら行けない…苦笑)根性で仲間を探し回りましょう!!
……………まぁ、ね。がらりと変わった事によって世間では賛否両論なのが正直なところです、幻水3は。
思ったよりも前作関連キャラが少ないし(15年てのが半端なんだよなぁ…これじゃ子供がいても限度があるわな)、複数主役がいる分感情移入できないという意見もあります。昔からのファンは叫ばずにはいられない部分もあるでしょう。
ストーリーでもマップでも「いかにも削りました!」的強引さがちらほら(苦笑)。
それでも敢えて、純粋にゲームとして見れば面白いゲームだと私はオススメします。
 因みに私のプレイ時間は初プレイで90時間くらいでした〜。(トロすぎ…)



 番外として一応これも(笑)
【幻想水滸伝カードストーリーズ】01年9月13日発売。GBA(ゲームボーイアドバンス)対応。

 カードバトルRPG…と言うらしいです。紙媒体の方じゃなく、一応(だから一応って…)ゲームの方ですよ〜。
私はこれを3クリア後に偶然格安で見付けてゲットしたんですが、発売日からお分かりのように(ネットでわざわざ調べたさ!)、外伝2が発売されてから3が出るまでの間にムリヤリねじ込んだのがバレバレです573さん。
 で、肝心のゲームですが。
ストーリーはぶっちゃけ2を端折ったものです(スパッ)。そりゃPSの容量をそのままGBAに詰め込めるはずもないですが、2をプレイした人間には笑えるくらい見事に話が削られてます。ピリカなんかカード以外では存在もしないし、テレーズやシエラもこちらから行くまでもなく向こうから本拠地に来てくれるし(笑)。
その関係もあるのかもしれませんが、実は2が主体でありながら某重要人物の行動理由や台詞が大幅に2と変わってるところもあります。これはこれで上手く纏めてあるので(寧ろ私は2本編よりもこっちの方が納得できたんですが・汗)、こういうのも『もうひとつの幻水2』としてアリかと。3をプレイ済みなら若かりし頃のキャラ達を改めて見るのもまた一興です。但しまともに顔グラフィック入りでストーリーに登場するのはルシアとアップルくらいで、フッチやナッシュ、リリィ、神官将コンビなんかはカードのみの登場となるのであまり期待はしないように(苦笑)。
 そして一応普通のRPGのようなダンジョンはあるけど、戦闘は雑魚・ボス・一騎打ち全てカードバトルです。
勝つと戦利品としてカードやポッチが貰えるんですが、このカードバトルがねぇ…慣れるまでも慣れてからも曲者で…。
ゲームシステム的には結構よくできてると思うんですよ。理解すれば魔人の符咒よりは簡単だと思います。
だけどとにかく戦闘が長いんですよ〜。私の場合、余計な雑魚戦は全てお金を落としながら逃げ切りました。
数を戦ったらレベルアップするってもんでもないので、強いカードさえあれば全然雑魚と戦う必要はありません。
逆に言えば強いカードがなければイベントも延々勝てず、仕方なくカードを求めて彷徨う事になるのです。
 そのカード集めがまた大変で大変で。宝箱と交易で買うのとイベント戦闘や雑魚モンスター戦闘で手に入れる以外ではダンジョン内にフリックやビクトール、シエラなどの特別キャラがたまにぽつんと立ってまして、彼らと戦ったり物々交換したりする事によってレアカードを手に入れる訳なんですが、これがまた根性と運以外の何者でもなく(涙)。
まずキャラ一人に逢うだけでも運を必要とし(このダンジョンには誰と誰が登場するという決まりはあるが、それでも必ずいるとは限らない)、貰える物もそのキャラが持ってる何種類かあるうちのひとつだけ。
…おそらく普通にやれば20時間弱でクリアはできるとは思います。2をプレイ済みなら3つあるEDで簡単にベストEDに行けるでしょう。そんな中で私はラスボス前に粘りに粘って更に20時間以上カード集めに専念しましたが(←暇人)、それでも最終的に88%までしか集まりませんでした。
どんだけ確率低いんじゃー!!!(キレ)
 ただ、これだけ見ればかなりク○ゲーっぽいのですが、妙に芸が細かいのが573さんと言うべきでしょうか。
カードのイラストはとにかく画面が小さいので分かりにくいですが、ちまちまと動くミニキャラは可愛いし戦い方に各キャラ(2の108星だけでなくハイランド軍、ナッシュ、マクドール=坊ちゃん含む)の特徴をよく捉えているのです。
例えばリィナは「大人の話し合い」という特殊攻撃を持っており、場に出てる敵の男キャラを無条件で一人破棄させる事ができるし、ナッシュは攻撃力は低いけど(ミニキャラは二刀流なのに…)敵の手札を偵察して一枚破棄させる事ができます。ルカは敵味方関係なく全手札を破棄させるし、敵として出てくるネクロードは女の子キャラしか使いません。
 他にも2主人公が場に出ているとアイリの攻撃力がアップ、フリックが出てるとビクトールの攻撃力がアップ、ユーバーが敵方に出てるとペシュメルガの攻撃力が大幅アップ等の複雑な人間関係を垣間見れます(笑)。基本的に2で協力攻撃を持ってるキャラ同士はカードバトルでも協力攻撃できるようです(グラフィックは変わらないが)。
 カード以外にもレシピ集めというまたコアな集めゲー的要素(でもカード集め以上に運を必要とする)があり、この幻水カードストーリーズは集めゲー好き及び外伝のCGを100%コンプリートしたような心より幻水を愛する人ならそれなりに嵌れると思われます(←微妙な表現)。という事で、もしアナタが暇人でGBAを持ってるなら一度お試しあれ。 



【幻想水滸伝4】04年8月19日発売。PS2対応。

 えー…と。すいません、最初に謝っておきます。今回は物凄く微妙な紹介になります。
というのも私自身これを「本当に面白かった。お勧めです!」と言えないから。(うわぁ言い切ったよ)
それでもシリーズ概要と銘打ってるからには語りますよ。ええ。それがシリーズファンとしての勤めですから。
 今回の舞台は1の150年前。群島諸国が統一される前、海がメインとなっております。
主人公の4様(笑)はガイエン海上騎士団に付属する海兵学校の訓練生。ヘタレご主人様…じゃない親友(大笑)のスノウや仲間達と共に卒業試験に挑み、無事卒業したもののあっという間にラズリルの街を海賊に襲われ、そのドサクサでエライ事になっていきます。宿主の命を削るという罰の紋章。偶然それを受け継いでしまった4様の運命やいかに。
 ………なんかね。流され主人公なのは今までの主人公達と同じなんですよ。それは別にいいんです。
でも、彼がリーダーとなる明確な理由がない。終始、周りに利用されてるだけのような気がするんです。
主人公含め、今回108星の背景及び心理描写がとにかく薄い。ストーリーが弱い。プレイ時間そのものも短い。
 ってマイナス面ばかりじゃ紹介になりませんな(汗)。いいところも、モチロンあるんですよ。
バディシステムのおかげで無駄に時間が掛かった3に比べ、4人パーティになって紋章エフェクトも省略され、かなり通常戦闘の時間が短縮されました。各キャラの細かい動きは流石です。タルのバック転とか。
そうそう、今回初めてキャラに声が入ったんですが特に違和感もなくマッチしてたと思います。
あと、本拠地の利用価値が高い。この辺は海という舞台を上手く使ってると思います。ミニゲームも豊富。
シリーズお馴染みのビッキーの瞬きの鏡も、街でも室内でも何処でも使えるようになって便利になったし。
キャラデザといい、喋らない主人公といい、猫の出演率の高さといい(笑)、「原点回帰」をメーカーが謳っていただけになんとなく1を彷彿とさせます。1本のRPGとして見ればそこそこの出来…と言えない事もないかと。
何と言っても
テッドの再登場は嬉し過ぎ。ソウルイーター最強。ファンなら彼の為にプレイする価値はあるでしょう。
  が。やっぱり幻想水滸伝シリーズとして見れば痛いんだよ〜〜〜〜。
前作との繋がりがあるキャラが少ないのは時代設定からして仕方ないとしても、ストーリーもシステムも不満点を挙げればキリがありません。なんじゃあの海移動のやり難さは。初っ端から隣の島に行くだけでどれだけ苦労したか。
装備もいちいちパーティに入れないとできないってどういう事だ。何回防具屋と往復させるんじゃコラ。
 とにかく期待していただけに、裏切られた感があるというか……かなりがっかりしました。
私的にクリア後2周目をすぐにプレイする気にならないゲームはク●ゲーの証拠。こんなの幻水で初めてです。
3も巷では結構ボロボロに言われてたけど、4に比べれば3の方がずっと面白かった。
4もストーリーに関して言えば敵も味方もいくらでも掘り下げられるネタはあっただろうに、本当に勿体無い。
因みに108星全員集めても集めなくてもEDは殆ど変わらないらしいです。2周目の引継ぎ特典も3までの前作コンバート特典に比べたら寂しいしなぁ……………なんとか5に期待したいものです。



※この後に発売された「ラプソディア」は未プレイです。
だって「4の外伝」だし…それでなくても戦闘が面倒なSRPGだし…多分、今後もプレイする事はないと思われます。
どんなに幻水ファンでも出来ない事は出来ないのよ………!!(血涙)



【幻想水滸伝5】06年2月23日発売。PS2対応。※前作までのセーブデータ引継ぎは一切なし。

 正直、4がアレ↑だったので期待よりも不安の方が大きかったのは否めません。
ですが「すべてを、奪還する。」のキャッチコピーの通りもう後がない573さんの必死な姿勢だけは痛い程伝わってきたので
(Web版CMは激しく方向性を間違ってるが)、初回のDVD付きを予約買いしてしまった訳です。
まぁ幻水を見限れないファンの悲しさ(苦笑)とも言いますが…その結果、私の予想以上の出来でホッとしました。
 舞台は1の9年前。ちらっと名前だけはシリーズ通して出ていたファレナ女王国の王子様が主人公です。
この国は男に王位継承権がありません。妹が母である女王の跡を継ぐ事は最初から決まっていて、それが後々話に絡んでくるのですが。まず、幻水では珍しく両親揃って健在なんだよねこの主人公。どっかの妹ゲーを彷彿とさせるお兄ちゃん子な可愛い妹がいて、カッコイイ頼れる叔母さん(女王の妹)までいる。これがね…本当にいい家族なんですよ。
中でも父である女王騎士長のフェリドにはやられた。
大好きだパパンー!!(煩いよ) 
いやマジで王子よりも誰よりもお気に入りになりましたお父様。えーと、十二国記の尚隆がいい感じにトシくって家庭持って真面目に仕事もこなしてるみたいだと言えば、分かる人には分かるでしょうか(笑)。有力貴族の問題やファレナ王家に伝わる太陽の紋章を宿したママンにはちょっと不安があるものの、とにかく幸せなんです主人公。
それが、ある日一気に失われる。それらを取り戻す為に仲間を集めて闘うのです。
 うん。ストーリーはかなり良いですよ。仲間を本格的に集められるようになるまで…序盤だけで軽〜く10時間越すので気合が必要だけど、それが苦にならないくらい引き込まれる。王子の護衛であるリオンは可愛いし、過去作にも登場したゲオルグや女王騎士ミアキス、カイルなど家族以外のキャラもとにかくいい味出してます。声もよく合ってる。
軍師が出てくる中盤は久々に2を彷彿とさせてくれました。ルクレティアは例の軍師一族ではありませんが、性格的にも軍師としての役割的にもとても立っていて歴代軍師の中で私は彼女が一番好きかも。
数多い3Dムービーも3の頃とは比べ物にならない程向上してて、表情1つにしても細かく表現されてます。台詞横の普通の顔絵もキャラによっては何種類もあって芸が細かいのですが、とあるムービーでマジ泣きしました私。不覚。
 ただ、やっぱり不満点はあります。
とにかくシステムが…っ!! 通常戦闘のさくさく感が幻水初期の美点だったのに、ロードがやったらめったら多いです。イベント前は勿論、1回雑魚敵と戦うだけでミニキャラが走ります。
そして街も本拠地もとにかく迷う。ダンジョンよりも首都で一番迷いました私。広過ぎるよソルファレナ……!!
 が。戦闘後のロードに慣れさえすれば、いろいろ今までの改善点もあり楽しめるのは確実です。
陣形技も使える奴は使えるし、3の発展系であるスキルポイントが個人だけでなく皆で共有できるのは凄く有難い。
おかげで途中から入ったメンバーも充分特殊スキル活かして戦えます。キャラそれぞれに適正はあるものの、自分の好みによって同じ戦闘系でも攻撃力重視、技重視など育て方を変えられるしねー。今回は108人全部集めるのも結構タイミング難しいので(王子の会話の選択肢も多い)、燃えるかと。攻略サイト必須。
 戦争イベントも今までと違って部隊がちまちまリアルタイムで動くので(敵も味方も)、緊張感が常にあります。
余所を見てる間にエライ事になってて「ぎゃー動くな突っ込むなー!」と叫ぶ事もしばしば…。それでもまぁ、上手く指図してやれば1つを除いて全て大勝利可能なので(※私でも出来た)慣れれば大丈夫です。
 でもってお約束で、108人全員集めたらEDが変わります。どうせやるなら全員集めましょう。そのベストEDもそれまでの好感度によって2パターンに分かれ、ノーマルEDでも2パターン(1つは極端に仲間が少ない場合)、更に途中の選択肢や一騎打ちで負けた場合にも何種類かムービー付きのバッドEDがあったりします。
そのまま進めてしまうと最終的にベストEDにはならないけど、是非一度見る価値のあるバッドイベント(ムービー)があるのでセーブデータ残しといてそこだけ見るのもアリでしょう。ヒントは某焔の大佐と同名の少年
です(笑)。
 約90時間掛けてクリアして。全体的な私の感想としては……やっと戻ったな、でしょうか。
…散々褒めたストーリーも中盤の盛り上がりに比べてラストは…って気もしないでもないです、実は。2を基準にして考えてしまうと、やはり2には勝てないとは思います。2がファンの中で美化されてるってのもありますが。
だけど「幻水として」5は充分楽しめました。私にとって好きなゲームの1つだと言えるのは間違いありません。
3、4で挫折した方も騙されたと思ってプレイしてみてはどうでしょうか。また幻水が好きになれる可能性は高いです。
前作からのデータ引継ぎはありませんが、シリーズに絡んだ小ネタはいっぱいあるのでにやりとさせられるかと。
本拠地のミニゲームも豊富で飽きません。
VSジーンさんのカードゲームは無表情なうえに乳ばかり気になって勝てない…(苦笑)。
 最後に。ラストダンジョンに重大なバグがあるので、ある程度まで行ったら引き返さないようにしましょう。
ビッキーも連続魔法を鍛えれば意外にも魔法系最強キャラになるのですが、彼女に通常攻撃させた直後に誰かが紋章使うと高確率でフリーズするようです。実際私もラスダンの中ボス戦で固まって自分がフリーズしました。現実の時間まで止める少女恐るべし。というかバグは幻水シリーズ通してのお友達★……_| ̄|○



【幻想水滸伝ティアクライス】08年12月18日発売。DS対応。※当然ながら前作からの引継ぎなし。

 さー2年半以上待たせて6の前に外伝きましたよー。と思いきや、全くの新章ですよコノヤロウ。
旧作関連のキャラも国も一切出てきません。27の真の紋章すら存在しない、完全に新しい世界。
そもそもニンテンドーDSという、どうあってもセーブ引継ぎ不可能な携帯ゲーム機で出してくる辺り、573さんは旧作ファンを置いてけぼりにして新規ファン獲得に必死だと言わざるを得ない。
そりゃ発売前から非難轟々にもなるわ。
 でもいざプレイしてみて……
正直予想以上の出来に驚きました。何コレ普通に面白いよ!
幻水だと拘らずに(いや勿論108星集める時点で幻水は幻水なんだけどね)、新作RPGとして見れば充分納得のレベルだと思います。OPだけでなくアニメによるイベントムービーも多く、殆どのキャラが声付きで喋る喋る。
 私は攻略サイトに頼りつつ(いつもながら攻略なければ全員集めるの無理ー!)最終的に主人公のLV60、計57時間ほどでクリアした訳ですが、この小さいロムカセットでよくこれだけの容量が入ったなぁと感心してしまいました。
アニメ絵も綺麗だし、声優さんも極一部を除いて(シスカ姉さんの中の人はOP歌ってる方です。あちこちでネタになってますが、本職じゃないので勘弁してあげましょう)実力者揃いだしね。
リウの「アニキ!」はどう聞いてもシモン@グレンラガン…(笑)
 ストーリーを簡単に説明すると、田舎の村で育った主人公が「未来は予め決まってる」と好き勝手やってる宗教団体に対抗するうちにどんどん仲間が集まってきて一城の主になるって感じかなー。←端折りすぎ
流され主人公は幻水シリーズのお約束ですが、この主人公が結構イイ。口癖が「やってみなけりゃわからねぇ!」という猪突猛進・いかにも少年漫画の主人公タイプではあるんだけど、ツッコミ上手でもあるので仲間とのやり取りが楽しいんだよー。リウ、ジェイル、マリカの幼馴染自警団大好きだー! 剣の姫とか可愛い顔して性格悪いどーぶつとか、旧作に負けず劣らず味のあるキャラも多いです。ってそういや今回のストーリー脚本は5の人と同じなんですよね。納得。
 あと、今回は戦闘キャラが多くて(90人以上)それぞれ武器をある程度好きに選べるってのが特徴的です。
敵に斬耐性とか叩耐性とかついてたりする事も多いので、直接攻撃タイプでも状況に合わせて剣から槍に武器を替えたりってのがアリなのね。尤も、一部のボス戦以外はいちいち雑魚で武器を替えたりせずとも4人パーティで前列後列間違わない、程度でもなんとかなりますが。キャラの好感度による補正も存在するけど殆ど考えなくて大丈夫。
 そうそう、ティアクライスには今までのような軍師による戦略的な『戦争』がありません。あくまでパーティバトルのみ。一騎打ちもある事はあるけど、ジャンケン的なものではなく普通に1対1のバトルって感じです。なので1〜5のような戦争が好きな人にはだいぶ物足りないかも……この辺も573の新規ファン向けってのが現れてるんだろうね。
 他にも不満点を挙げると、瞬きの鏡・すりぬけの札的な物が存在しない(ダンジョンから出るのに基本いちいち入口まで戻る必要があるので泣く…加えてセーブポイントも少なく、ゲーム自体のセーブスロットルも2つしかない)、108星を集めてもEDにあまり差がない(ムービー有無くらい)、ミニゲームが全くない、パーティ以外の装備・星の印の付け外しが面倒、通信を使ったミッションをやりたくても分かり難い(そもそも学生以外は何処で誰と通信しろと以下略)、くらいかなー。……並べると結構あるな(苦笑)。システム周りが下手なのもある意味幻水のお約(ry
 それでもDSで新章という舞台を考えれば、これだけのものを見せて楽しませてくれたのは充分評価に値すると思います。初回版についていたドラマCDも結構出来が良かったしね(このCDはネタバレ入ってるので最低でも後半までゲームをクリアしてから聴くべし)。ソフトもDSゲームとしては何気に売れたようなので、続編も考えられるでしょう。
幻水だからと気張らずに、軽い気持ちでプレイしてみるのもいいのでは?



(09.1.19.UP)