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「エド、アル、見て見て!」
「あん?」
リビングでくつろいでいたオレ達兄弟が後ろを振り返ると、
見覚えのない大きな麦藁帽子を被った幼馴染がいた。
「倉庫で見つけたの。ばっちゃんが若い頃使ってたんだって」
「へぇ……」
オレの心の声を読んだように疑問に応えたウィンリィは、
楽しげにその場でくるりとターンしてみせた。
薄地のワンピースの裾が大きく揺れる。
「凄くよく似合うよ、ウィンリィ。そのワンピースにも合ってる」
「えへへ…ありがと、アル。エドは似合うって言ってくれないの?」
「……っ、オレが言わなく、ても…っ」
「見惚れちゃって言葉にならないんだよね、兄さんは」
「そこ、訳知り顔で適当な事言うんじゃねぇ!!」
「あ、兄さんが見惚れてたのは帽子じゃなくてウィンリィ…足…胸?」
「今すぐ表出るぞアル、リハビリの体術付き合ってやる!!」
くすくす笑うウィンリィに向けて呑気に手を振るアルの首根っこを掴み、
扉の方へずんずん進む。
リゼンブールに戻ってから数ヶ月。
どうにも弟と幼馴染に遊ばれてるような気がするのはオレの気のせいじゃないよな…?
前にも似たようなポーズでワンピウィンリィ描いたような覚えがありますが、
夏っぽいウィンリィさん描きたかったんです。
どうも夏ウィン=ワンピと帽子のイメージが強い。何故だ。 |