「エド、アル、見て見て!」
「あん?」

リビングでくつろいでいたオレ達兄弟が後ろを振り返ると、
見覚えのない大きな麦藁帽子を被った幼馴染がいた。

「倉庫で見つけたの。ばっちゃんが若い頃使ってたんだって」
「へぇ……」

オレの心の声を読んだように疑問に応えたウィンリィは、
楽しげにその場でくるりとターンしてみせた。
薄地のワンピースの裾が大きく揺れる。

「凄くよく似合うよ、ウィンリィ。そのワンピースにも合ってる」
「えへへ…ありがと、アル。エドは似合うって言ってくれないの?」
「……っ、オレが言わなく、ても…っ」
「見惚れちゃって言葉にならないんだよね、兄さんは」
「そこ、訳知り顔で適当な事言うんじゃねぇ!!」
「あ、兄さんが見惚れてたのは帽子じゃなくてウィンリィ…足…胸?」
「今すぐ表出るぞアル、リハビリの体術付き合ってやる!!」

くすくす笑うウィンリィに向けて呑気に手を振るアルの首根っこを掴み、
扉の方へずんずん進む。
リゼンブールに戻ってから数ヶ月。
どうにも弟と幼馴染に遊ばれてるような気がするのはオレの気のせいじゃないよな…?



前にも似たようなポーズでワンピウィンリィ描いたような覚えがありますが、
夏っぽいウィンリィさん描きたかったんです。
どうも夏ウィン=ワンピと帽子のイメージが強い。何故だ。
「俺は西、アルは東な!」

新たな旅立ち。
遠く離れていても、目指すものは同じ。


ちょうど1年前に鋼最終回だったんだと知り、
当日の夜22時から必死に描いたものの遅刻しました(爆)。
ぴくしぶに原寸あり。
つーか2年後兄弟をツーショットで描いたのは
何気にこれが初じゃなかろうか……今まで描いてなかったのに驚きだよ。
それぞれ単体・エドウィン・アルメイでは描いてるのになぁ。
ピアスネタと同じで無意識に避けてたのかもしれん。
ここんとこエドウィンばかりアホほど描いてたのもあって、
凄い新鮮で楽しかったです。
兄弟は鋼の原点。
アルのコートは原作色が不明なので適当です。
あまりにも横長なので2枚だけ。
3枚目何か描けるまで待ってもいいんだけど、現在絶賛フラッシュ製作中なのでなかなか他の絵を描けないのよ……。

(11.06.12.UP)