「やった、降ってきた!」
「女の執念って怖ぇな」
「何よそれ!」

ラジオの天気予報で今夜は初雪になりそうだって言ってたから。
雪が降る瞬間を一緒に見よう!と久々に帰って来たばかりの
幼馴染兼コイビトを強引に屋根の上に誘い出してから待つ事2時間。
ちらちらと舞いだした白い結晶に子供のような歓声をあげたあたしに、
エドが呆れたように苦笑する。

でもね。初雪を見たかったというだけじゃないんだよ。
震えるくらい寒い空の下でエドと二人で身体を寄せ合って、
リゼンブールには珍しい雪を待ちながら他愛ない話を沢山したかった。
旅であちこち飛び回ってるエドは家に居る事の方が少ないから、
なんでもない時間と景色を一緒に分かち合いたかった。
数年前はもっと長い期間離れているのも普通だったのに、
あたし贅沢になっちゃったなぁ。

「…綺麗だな」
「やっぱり空気が澄んでるからかな。田舎もいいもんでしょ?」
「だな。…そろそろ気は済んだか?」
「うん。付き合ってくれてありがと」
「どういたしまして。じゃ、次は俺の番な。すっかり冷えちまったし」
「……へ?」

にやりと笑ってあたしの腰を引き寄せるエド。顔に落ちてくる影。
……変わったのはあたしだけじゃない。
どうやら今夜はまだまだ終わらない、ようです。


クリスマスもどきな冬用TOP絵。ウィン視点の小話は後付け。
あれ。兄さん余裕? 経験済み?

「あんたで我慢してあげる」

──それはこいつの精一杯の強がりのようで。
俺も、覚悟を決めた。


この直後、痛がったウィンに蹴っ飛ばされて未遂となります(大笑)。
天使様なウィン&メイに続いて勢いで描いたパンブリなウィンエド。
1000人目な台詞は流石に自重しましたが、
なんて違和感ないんだろう。
(それはウチだけです)(漢前ウィンと乙女エドが定着しすぎ)

エドは黒主線な髪なのにウィンだけ色トレスもどきってのも
FAと逆で面白かった。
「あーもうヤメだヤメ! これ以上柄じゃねー事やってられっか!!」
「ご、ごめ……あんまり似合わないからつい……っ」
「パロだかなんだか知らねーが、もう二度とやらねーからな!!」
「でも、嘘でも好きって言ってくれて嬉しかったよ?」
「…………(嘘じゃねーから困るんだっつの)」



更にパロってみた。このまま上に続く?

最終回後はネタでも何でもすっかりラブいエドウィンが定着しちゃったなぁ…
もっと思春期一方通行も描きたいんだけどね。

(10.12.29.UP)