※これはエドウィン乙女兄さんシリーズです。
久々なので時系列をおさらいすると
EW36→37→38→40→41→小話15→(ピクシブにあるボツ漫画)→EW43→44→コレになります。
原作最終回とは繋がってませんが、フォロー的な感じで原作ネタバレも含むので注意。
また、この最終章(これ1本では終わりません。続きます)で
本文の一部…というかメインが地下室(※18歳高校生以下閲覧禁止)に移動します。
地下室抜きだとおそらく中途半端で物足りない終わり方になるので、
18歳以下の方はそれを了解の上でお読み下さい。
「ふざけんな、地下室の場所教えろ!」的なメールは完全スルー致します。


































───別に形式とか建前とか、そういうのじゃない。真面目ぶってカッコつけてる訳でもない。

だけどケジメが欲しかった。切っ掛けが欲しかった。

そうでなければ怖くて前に進めなかった。

18歳はその区切り。

それまではお互いにとって、心構えの猶予期間。

どんなに恐れても待ち望んでも、必ずその日はやって来る────





※※※





「えーと………ここ、よね………?」



あたしは地図の書かれたメモを片手に、そのお店の前で呆然と立ち尽くした。

ラッシュバレーにあるのが不自然なくらいキラキラ可愛い店構えのランジェリーショップ。

ショーウィンドゥには華やかなベビードールや挑発的なスケスケの下着が所狭しと飾られていて、

なんだか見ているこっちが恥ずかしくなる。

あたしがラッシュバレーとリゼンブールを往復する生活を送るようになって久しいけれど、

機械鎧の店が乱立するこの街にこんなお店が存在するのも知らなかった。

もう一度ガーフィールさんが書いてくれた地図を確認してみるが、やはり場所はここで間違いない。



「………ガーフィールさんならアリ、なのかな………」



注文していた物が届いている筈だから代わりに取りに行ってくれないかと頼まれたのは半刻ほど前。

てっきり機械鎧の部品か何かだと思っていたけど、よくよく思い出してみれば確かにガーフィールさんは

何処で手に入れたのかというくらい可愛らしい高級ランジェリーをいつも身に着けていた。

あの人の身体のサイズに合う物となれば当然特注品だろう。

それならばこの煌びやかなお店も納得がいく。

あたしが自分の下着を買う時はもっと手頃なお店を利用するし、

今みたいな作業着姿では場違いな事この上ないけど、お使いはお使いだ。任務を実行するのみ。

よし、とひとつ気合を入れるとあたしは意を決して扉に手を掛けた。



「いらっしゃいませ」



カララン、と扉に取り付けられたベルが鳴って棚を整理していた店員さんらしき人がこちらを振り返る。

あたしより10歳くらい年上だろうか。綺麗なお姉さんがにこりと上品に笑った。

他にお客さんはいないが、キラキラした布達の中で静かなクラシック音楽が流れていて益々恐縮してしまう。



「あの、すみません。ガーフィールさんから頼まれて……」

「ウィンリィ・ロックベル様ですね。お話は窺っております。どうぞこちらへ」

「は、はい」



いきなり名前を当てられた事に戸惑いつつも、

ガーフィールさんが取りに行く人間の名前を電話しておいたのだろうと結論付けて誘われるまま奥に入った。



(うわぁ……)



通りすがりに傍のマネキンの着ていたひらひらの下着一式の値札がちらりと見えて、

予想はしていたがいつも自分が買う品物と一桁違う事に溜息が出る。

女の子として可愛いランジェリーに憧れはあるけども、

まだまだ駆け出しの機械鎧技師であるあたしにとってお金は有限だ。

どうしても自分のお洒落に掛けるお金よりも新しい機械鎧雑誌や工具、試作品に掛けるお金の方が多くなってしまう。

勿論、仕事で使う大きな機械や道具や材料費は店主であるガーフィールさんが負担してくれているし

「もっと自分の事にお給料を使ってもいいのよ?」とあの人は言ってくれるけど、

下宿して勉強させて貰ってる身ではそう甘えてばかりはいられない。

個人的な勉強に使う材料や工具なんかはなるべく自費で賄うようにしていた。

そんな節約生活を続けていると、下着1枚にこれだけのお金を掛けるのはとてもじゃないけど考えられない。

それでなくても最近またブラがきつくなってサイズが変わったのだ。

高い下着を何度も買い換えてる余裕なんてない。

量販店のセール品でも、丈夫で清潔で使い易ければ無問題。シンプルイズベスト。



(……誰に見せる訳でもないし)



脳内で呟いてから、続いて浮かんだ男の顔に思わずぶんぶんと頭を振った。



(べ、別にあいつに見せる為とかじゃなくて!! そりゃ、いつかはそうなるかもだけど!!)



というか「かも」じゃなくて一応約束というか予定はあるんだけど!

あああなんで今ここで思い出しちゃうかな!!

ここ暫く敢えて考えないようにしていた事を自分で自分に突きつけて、完全に墓穴状態だ。

顔が馬鹿みたいに真っ赤になってるのが分かる。



「お客様? どうかされました?」

「はっはい、すみませんっ!」



奥のカウンターで怪訝そうに首を傾げる店員さんの元へ、慌てて駆け寄る。

……絶対に変な子だと思われてるな、あたし。

ああもう早くガーフィールさんの荷物を受け取って逃げ帰りたい。

熱を冷ますべくぺちぺちと頬を叩いて挙動不審になってるあたしを余所に、

店員さんはにこやかな笑顔でカウンターの下から7、8種類のランジェリーセットを取り出した。

ピンク系、淡いブルー系、真っ白、リボンやレースもたっぷりの可愛らしいデザインが多いそれらが綺麗に棚の上に並べられる。



「お客様にはそうですね、やはりこの辺りがお似合いだと思いますよ」

「…………は?」

「ガーフィール様のお見立ては流石ですわ。サイズもほぼ問題なさそうですわね」

「ちょ、ちょっと待って下さい! あたしのじゃなくて、ガーフィールさんの荷物の受け取りに…!」



話が見えなくて混乱する。

店員さんはそんなあたしに、頷いてみせた。



「これが、ガーフィール様のご注文のお品です。いつも頑張っておられるロックベル様へのプレゼントだそうですよ。

好みやサイズがあるから直接ご自分でお好きな品を選んで欲しいとの事です。私はそのお手伝いをするように頼まれました。

もしここにある物がお気に召さなければ、別の物もご用意させて頂きます。お代はご心配なさらずとも大丈夫ですよ」

「……え……」



今度こそあたしは目を丸くして絶句する。

そしてガーフィールさんの意図を理解した。



あたしは来週、リゼンブールに帰る予定になっている。

ラッシュバレーとリゼンブールを月単位で往復するのはいつもの事だけど、今回の帰省は今までとは違う。

ラッシュバレーでの本格的な修行が一旦終了するのだ。

これから先はばっちゃんの跡を継ぐ形で(ばっちゃんはまだまだ現役だけど)、リゼンブールでの活動がメインとなる。

ガーフィールさんにきちんと引継ぎはしたものの、ラッシュバレーにはあたしの作った機械鎧を使用しているお客さんも多い。

その検診と最新技術の勉強会を兼ねてラッシュバレーへの訪問は今後も定期的に続けるが、

それでもここに滞在する期間は以前よりずっと減るだろう。

色々あったけどここでの修行生活はあたしにとって大きな宝となった。

軍のごたごたで長らく音沙汰不審になった事もあるのに、

快くあたしを迎え入れ、支えてくれたガーフィールさんには感謝してもしきれない。



そして……今回、この時期にリゼンブールに帰る事には個人的に少し別の意味もあったりなかったりする。

引継ぎ含めてたまたまちょうど時期が重なっただけなんだけど、

いつも国内外を飛び回っているエドも同じ頃にリゼンブールに戻って来る予定なのだ。

その時、エドは18歳の誕生日を迎える筈で。

………嘗て交わした約束通りなら、あたしとエドの関係も大きく変わる、かもしれない。



ガーフィールさんにエドとの約束を話した事はない。

お茶の席でパニーニャと一緒になって恋の進展を訊かれたりハッパかけられたりした事は何度もあるけど、

そういう話題はどうにも気恥ずかしくて曖昧に笑って誤魔化してきた。

だけど、妙に鋭いあの人の事だ。

最近そわそわと落ち着かなかったあたしの様子から何か勘付いていてもおかしくない。

それで、このお使い。

敢えてお店であたしに選ばせるのも、

心は乙女でも身体は男の人であるガーフィールさんが直接選んではあたしが気まずいだろうから…とか考えていそうだ。

そういう細かい心遣い含めて、ばっちゃんとは別次元であの人には一生敵わないと思う。



「……有難う、ガーフィールさん」



ほう、と息をつくあたしに店員さんが微笑む。

うん。ここはガーフィールさんに感謝して、素直に甘えてしまおう。

なかなか手を出す事はできないけれど、可愛らしいランジェリーは女の子の憧れでもある。

これを使うチャンスや実用性はこの際、二の次だ。

おまえのガラじゃないだろって笑われたって構わない。

いわゆる勝負下着のひとつくらい、持っていてもいいんじゃない?



「どうぞ、試着なさって下さい。こちらのリボンのレースなど、お似合いですよ」



次々と並べられる華やかなランジェリーを手に取り、あたしは何かに向けて宣戦布告したのだった。







※※※







「────ぶぇっくしょい!!!」



なんだか鼻がむずむずして、俺は盛大にくしゃみをぶちかました。



「…っ、エドワード! 少しはこっちを気遣いたまえ、唾が飛んできたぞ!」

「へーへーすみませんでした、マスタング准将殿」

「まだまだ寒いですからね。エドワード君、風邪かしら? お薬は持ってる?」

「あー……多分、大丈夫だと思う。今のは鼻がむずむずしただけだし」

「馬鹿は風邪をひかないと言うからな」

「んだとコラ! 誰がそのレポート徹夜で仕上げたと思ってんだ!!」

「君がぎりぎりまで現地で粘っていたからだろう。滞在日数を伸ばすのは私の力でも難儀するのだがな」

「後から予定より倍も仕事追加してきたのはあんただろーが!

現地での視察から共同研究、レポートまでこんな無茶なスケジュールでこなせる奴なんて俺以外そうそういねーぞ!!」



デスクにどっかりと座り、顔をシルクのハンカチで拭いながら分厚いレポート用紙の束をぺらぺらと繰る男を睨みつける。

ホークアイ大尉がデスクにコーヒーを2つ置きながら「やれやれ」という様子で苦笑したのが目の端に映った。

俺と准将のこのようなやりとりは特に珍しい事でもないので慣れてしまったのだろう。

やけに静かだと思ったら、大尉以外のマスタング組は今日はそれぞれ別室で仕事をしているようだ。

いやここは准将個人の執務室なのだからいつも全員揃っている方がおかしいのだが、

東方司令部時代の名残りが強いせいか彼らはいつも一緒にいるようなイメージがあった。

階級が上がってもあまり上官と下官という堅苦しい関係に見えない彼らとはまた別に、

俺個人で准将から依頼を受けて国内だけでなく国外の最先端技術の視察や見識者との共同研究……

時には極秘扱いで国内外のキナ臭い組織の情報収集を行うようになって久しいが、

軍属でもなくなった俺は上官に対して無礼だと咎められる事もない。

多少無茶振りながらも与えられる仕事に対して充分な報酬を貰い、その報酬以上の結果を返す。

年間数千万センズ支払われていた国家錬金術師の研究費──その大半は使わずに返還した──とは比べるべくもないが、

軍属だった昔よりも俺と准将は対等な関係になったと言えるかもしれなかった。



ついでに今現在の俺の仕事をもう少し詳しく説明すると、

リゼンブールの自宅で新薬や術式の開発・研究に何週間も没頭する事もあるし、

その成果を軍だけでなく企業に技術提供する事によって何年も生活できるだけの充分な収入を得る事もある。

元・最年少国家錬金術師のエドワード・エルリックの名は国内ではそれなりに知られているが

何か現行の肩書きもある方が信用を得やすいという判断で

隙を見て錬金術と化学分野でいくつかの博士号と資格も取得したので、

持ち主不明の難解な錬金術書の解読を依頼されたり、大学や研究所の臨時講師として招かれる事もある。

時には、アメストリス大使扱いで現地でシンの錬丹術を勉強をしている弟と共同研究する事もあった。

要は頭を使った何でも屋……一番のお得意様はアメストリス国軍ってところか。

俺も半年ほど前まではリゼンブールから出張してもセントラルの軍研究所を中心に部屋に篭る仕事の方が多かったのだが、

やはり生粋の錬金術師としてのサガなのか、根無し草時代の血が疼くのか、シンに渡ったアルに影響されているのか。

国外で新しい知識を得るのは無条件に楽しいし、国外に出るには軍を通した方が俺にとっても何かと便利で有難い。

自分で言うのもナンだが高度な知識と判断力を持ち、軍の権力争いに縛られず、

旅慣れていて少々荒っぽい事にも臨機応変に対処できる俺は准将にとっても都合の良い存在なのだろう。

敢えて口にはしないが、この関係はおそらく准将と俺のどちらかがこの仕事を辞めるまで続くに違いない。



「………ご苦労、問題ないようだ。流石だな」

「当ったり前だろ。やるなら徹底的にやるぜ俺は」



レポート用紙をばさりとデスクに置いてこちらを振り向いた准将に、ふふんと笑ってみせる。

今日中に提出する為に汽車の中で寝る間も惜しんで頑張ったのだ。

手を抜いて再提出なんて事になったら目も当てられない。



「報酬と掛かった経費は今週中に振り込むよう手配する。少し色を付けとくよ」

「サンキュ。じゃあ用も済んだし、俺は帰るわ。コーヒーごめんな、大尉」



とりあえずこれで、約2ヶ月掛かりだった大仕事は終了。

今まで貯めた金とは別にこの報酬だけでも1年近くは余裕で食える筈だ。

金はいくらあっても困らないし、いつもなら次の仕事はないかと雑談がてら尋ねるところだが、

今日に限ってはそのつもりはない。

軽く手を振って大尉の淹れてくれたコーヒーも辞退し、さっさと退散するべく扉に向かう。

しかし。



「エドワード」

「………………………なんだよ。今は急ぎの依頼は受けねーぞ」



背中に掛けられた声に心の中で舌打ちする。

この男に銘ではなく「エドワード」と名前で呼ばれるようになってもうすぐ2年になるが、

どうにも変に緊張するのは長年「鋼の」と呼ばれ続けていたせいか、

最期まで俺を愛称ではなく「エドワード」としか呼ばなかった不器用な父親を思い出すせいか。

なんにせよ、今は余計な事に関わりたくない。だからこそ話を早々に切り上げたのだ。

しぶしぶ振り返ったところで、ぽんと何かを放り投げられた。



「報酬とは別に、私からのプレゼントだ。受け取りたまえ」

「へ!?」



慌てて空中で受け止めたのは、掌に乗るくらいの大きさの茶色い無地の紙袋。

重さは結構軽い……中身は長方形の紙箱のようだ。振るとカサカサと乾いた音が微かにする。



「なんだこれ…?」



訳が分からない。

どこぞの水商売のおねーさんならともかく、俺が准将から個人的なプレゼントを貰う筋合いなどない。

当の准将はというとデスクで腕を組んだままニヤニヤしているだけだ。

ホークアイ大尉の方を見れば、一瞬困ったような顔をしてすっと目を逸らされてしまった。

大尉にしては珍しい態度に首を傾げつつ、テープで閉じられた紙袋の口を開けて中を覗き込んで。



「────■△●×□!!!!!!!!?」



声にならない、叫びが出た。

袋ごと掌から転げ落ちたそれを辛うじてキャッチし、慌てて袋の口をぐしゃりと閉じる。

もう何を言えばいいのか、何処に突っ込めばばいいのか分からない。

紙袋の中身は生まれてこの方、存在は知っていても直接手にした事はない代物で。

それでもこれを売っている場所は知ってるし、これの使い道を知らないほど俺は子供じゃない。

頭が蒸気機関車のように沸騰して自分の顔が耳まで真っ赤になっているのだけは分かるが、

それは何の慰めにもならなかった。



「な、なんっ、なん、で、これ、なん……っ」

「もうすぐ18歳の誕生日だろう。君の決意を聞かされていたからな。応援するのが大人の勤めだ」



元々俺は軍属だったから、この男に生年月日を正確に把握されていても不思議はない。

1年近く前に仕事で呼び出された時、ウィンリィとの事を言った覚えもある。

だがそれは聞かせたんじゃねぇ、遅刻を追及されてやむを得ず強引に言わされただけだ!!

ていうか応援ってよりによってこれかよ!? 

そりゃ大事な事だし必要なモノだが、曲りなりにも職場で、大尉の前で、一応未成年に渡すか普通!? 



「いっそセクハラで訴えられて失脚してしまえエロボケ准将!!!」

「生憎、その予定はないな。そしてこれは信頼のおける私の部下であり、君の弟でもあるアルフォンスからのプレゼントでもある。

兄想いの彼は、一世一代の大切な日に兄が余計な仕事に忙殺されないよう、君の分の仕事を引き受けると私に申し出てくれた。

今頃彼はシンで君の分まで錬金術書の解読を頑張っている筈だ。

よってこれから暫く君への急ぎの依頼はないよ、安心してリゼンブールに帰りたまえ」

「アルもグルか───────!!!!」



半分涙目の俺はきっと物凄く情けない顔をしていたと思う。

どんだけ晒しプレイだよこれって。

絶対にこいつら楽しんでやがる。

次に来た時には、今ここにいない連中含めて根掘り葉掘り訊かれるに違いない。

「これだけの厚意を無にするような情けない事はないよね、兄さん?」とのたまう弟の爽やかな笑顔が

写真のように鮮明に脳裏に浮かんでは消えた。

最早言葉もないまま、叩き返す気力もなくコートのポケットに紙袋を突っ込んでよろよろと扉に向かったところで。



「エドワード君」



それまで無言だったホークアイ大尉の静かな声が耳に届く。

恐る恐る声のした方へ視線をやると、女神のように美しく微笑む女性の姿がそこにあった。



「少し早いけど、誕生日おめでとう。女の子はデリケートだから、あまり強引なのはダメよ?」



諭すようにゆっくりと言葉を紡ぐ大尉に、今度こそ俺は撃沈したのだった。





※※※





───どんなに恐れても待ち望んでも、必ずその日はやって来る。

幼馴染から本当の意味での恋人へ。

子供から大人になるとは、そういう事。



もうひとつの約束の日まで、あと少し───



















テーマ:どんどん外堀が埋まって逃げられなくなっていくエドとウィン。(と管理人)

そんな訳で随分間が空きましたが、乙女兄さんシリーズ最終章18歳誕生日編第1部(長いわッ)でした。
間に小話とかボツ漫画とか入ったけど、時系列で言えば1月以来だもんなぁ……ごめんよ兄さんお預け長くて。
これからまだまだ本番まで時間も日付も掛かると思いますが、気長にお付き合い下さいませ。

しかし1月から今までの間に原作終わっちゃって、
同時にあちこち嘘設定出てきてしまって正直どうしようかとね……。
元々が私の勝手な予想(※実際の最終回の1年前時点)からスタートした短編だからなぁ。
今更変えられない部分も多いのでこのまま最後まで突っ走りますが、別エンドとして割り切って頂くしかないかと。

補足として確実に原作最終回と違うのは
・エドは右腕機械鎧で左脚生身。原作と逆。
・お父様死亡後アメストリス国内で錬金術はエドだけでなく錬金術師全員が使えなくなっている。錬丹術は使える。
・増田組は全員東部ではなくセントラル勤務。ファルマンも。
・リゼンブールのエルリック家跡地に家を新築済み。
・エド16歳で帰郷、暫くしてから兄弟はリハビリしながらロックベル家ではなくそっちで寝泊りしていた。
・但し、毎日のように食事などでロックベル家に入り浸っている。
・今のアルは軍属でアメストリス大使扱い。←「再見」も混ざってる。
・エドは16歳の頃から軍絡みの仕事でリゼンブールとセントラル、国内外を飛び回っている。
・ニーナやザンパノ・ジェルソの件はきっとこの2年の間に解決済みなんだよ。(オイ)
………くらいか。

逆に予想ビンゴ!よくやった私!このまま使い回せる!!と思ったのは
・アルは完全に生身の身体を取り戻している。リハビリも必要だった。
・エドの機械鎧が片方残ってる。
(手足の差はあれど、最初の切っ掛けや今後の展開は乙女兄さんと同じでもなんとかなりそう)
・ホーエンハイム死去。
・マスタング准将。
・ハボックが軍復帰。
・アルがシンで錬丹術の勉強中。
・エド18歳でウィンリィにマジプロポーズ(大笑)。
………ですな。

わはははは。18歳で解禁(…)の約束と同時に、改めてプロポーズするのも決意してますからねこの兄さん。
原作は冬生まれのエドが18歳になってから数ヶ月後のようですが、
それでもこの偶然は乙女兄さんシリーズにおいて超ラッキーでございました。気分的にやり易い。
あと、原作最終回に合わせて今回から何気にエドの一人称が「俺」になって仕事を国外まで広げております。
ごちゃごちゃいっぱい説明入れましたが、今まで他の未来エドウィンでもやってたセントラル出張どころじゃなくなった。
それが結婚後も続くかは……また別の話でやります。

もいっちょ余談。「増田がエドに何をプレゼントしたか」は皆様のご想像通りです。
「リザさんの前でなんつーもん出すんだ増田、既にそういうのも問題ないラブラブな関係だからいいのか!?」
という疑問の答えは私にも分かりません。(え)
エドを弄って遊ぶ為にはリザさんの冷たい目にも耐えられるようになったのか、単に開き直ったのか。
ただこの時点でロイアイはまだ結婚する予定もない、確実にエドより一歩遅れている関係だと思われます。
でもまぁ、へたれ兄さんにしてみれば自分で薬局に買いに行くのも厳しいだろうし本気で感謝しときなよ★という事で。
ーか買いに行く話まで入れたらそれだけでSS1本分になっちゃっていつまでも話進まねぇぇ!!…というのが裏事情だったり。
困った時の黒アル様とスケコマシ増田。便利。



そんなこんなでやけに長い後書きになりましたが、
次回リゼンブールで再会編の話も表に置く事になるので暫くお待ち下さいな〜。


(10.11.01.UP)