中国(山東省)旅行日記〜2〜

やっと観光です。
各名所のウンチクはガイドさんから聞いた話をメインに
「地球の●き方」で少し補足してますが、記憶が曖昧なところはご容赦を。


12月30日(日):2日目前半

 中国2日目は7時頃からホテルのバイキング式朝食でスタート。メニューはパン・卵・ベーコンなど、割と普通です。
敢えて中国風と言うなら小さな肉まんのようなパンがあったり、スープの代わりにおかゆがあったりする事でしょうか。
 因みにこのバイキング、ジュースや牛乳はあってもコーヒーはありませんでした。
言えば出してくれるのかもしれないけど、実は中国ではコーヒーは高級品です。ビールの方がずっと安い。
殆ど全ての食料品を自給自足できる中国で(国土がとにかく広いからねー。この季節でも南の方ではスイカ取れるんですよ!←食後のデザートと言えば冬でも何故かスイカが出されるのが中国クオリティ。夏よりは単価が上がるけど、3時間掛けて輸送してくるそうな)、唯一海外から輸入しているのがコーヒー豆なのですよ。
 それを最初から知っていた訳ではありませんが、私は会社にもmyコーヒーを持参するほどのコーヒー中毒者なので、今回もドリップ式コーヒーをいくつか持参しておりました。よって昨夜もホテルの部屋の電熱ポットでミネラルウォーター(1リットル分ほどサービスで備え付けてあった)を沸かし、しっかり飲んでおります♪(無駄に準備万端)
 ……って待てやパパン!! 
ナチュラルに生野菜サラダを皿に取ろうとするんじゃね───!!(汗)
必死で止めると、「なんでや?」との返答が。聞けば今までの中国旅行では何も考えずサラダを食べていたらしい。
母上も同じく。
そ り ゃ 高 確 率 で 腹 壊 す わ … orz (謎は全て解けた!@金●一)
 昨夜の夕食は野菜も全て火が通った料理だったので問題なかったけど、現地の人も水道水を飲まない国よ、ここは(ガイドさんが言ってたので確かだ)。サラダってその水で野菜を洗うんだよ。そのまんま水を口に入れるのと同じだよ。
果物はまだ皮を剥くからマシだけど、野菜はそうはいかないっての。氷入りのジュースも危険。
この辺は心配して下さった皆様に教えて頂くまでもなく、あちこち海外に行った私の経験的にも立証されております。
つか、昨夜の時点で腹壊したと言っていたのは何処のどいつだ?(にこ)
 穏便な説得(…)により、これより全ての食事(バイキング)で父上が生野菜を食べないよう仕向けるのに成功。
勿論私も出来る限り避けました。結果として父上の腹も回復し、私も最終日まで腹を壊す事なく無事に過ごせた事を先に報告しておきます。(※勿論全ての生野菜がアウトって事はないと思いますよ。バイキングではないコース料理ではどうしても避けられないのもあるし。実際、少しは食べておりますが大丈夫でした……量やレストランによる?)


 朝からどっと疲れを覚えつつ、チェックアウトして8時頃にガイドさん2人+運転手さんとホテルロビーで合流。
やっと中国観光スタートです。とはいえ、最初の目的地はホテルから車で5分くらいの場所なんですが(笑)。

 その前に、ここ山東省泰安市に何があるかを軽く説明しますとメインは「泰山」という事になります。
世界自然文化遺産である衡山・嵩山・崋山・恒山とともに中国の五岳のひとつであり、五岳の中でも最も重要な山とされるそうな。というのも、封禅の儀式(皇帝が即位した時、正当性を示す為に天地を祀る)が行われた地だから。
秦の始皇帝から始まったそれは「岱廟」から山頂までの間で行われ、歴史上72人の皇帝が行っています。
戦争の時もここだけは破壊を避けられてるんだよ、いくら敵を倒しても封禅できなかったら「自分が皇帝だ!」って堂々と言えないからねー。日本人にはマイナーでも中国人にとってはそれだけ神聖な山なのです。オタ界の有明みたく。
 オタついでに言うと、おそらく十二国記の蓬山もこの辺りがモデルになってると思われます。
だからこそ私も父上に同行する気になったんですが(今明かされた真実)、五山とか登極とかネタとしては本当にそのまんまなので十二国ファンは聖地巡礼みたいな気分に浸れますぜ。

ぱんだも惹かれますが、金髪(or黒髪)の可愛い麒麟がいたら問答無用で連れて帰るのに。ちっ。(リアルでやったら捕まります)



 という事で、まずは岱廟に到着。
妙に正方形なのは下に写ってた知らない人(笑)を切ったからです。この時代の文字は右から読むらしい。 雲ひとつない青空!……なのにこの寒さは有り得ない(涙)
左が正陽門、右が正殿である天コウ殿(日本の常用漢字じゃないのでタグ打ちしても文字化けする…今後も出ない漢字はカタカナ使います)。
まだ8時なので人は殆どいません。
右の真ん中にある黒っぽい屋台みたいなものは線香を立てる台(?)ですよ。ここに限らず中国の線香はとにかくデカくて太い。長持ちする=ご利益があるって考えなんだろうね。ちょっとした杖くらいの大きさと太さがあります。高価。
つか、現地ガイドさんが一生懸命日本語で説明してくれたのですが、ここは「寒さで観光どころじゃねぇ!!」…という記憶しか残ってないのですが(爆)。だって気温マイナス6度(ガイドさん情報)だよ〜。
風が強くて目に染みる〜。肌が痛い〜。
真冬に外を出歩くもんじゃありません。(それを言っちゃ…)
あと覚えてるのは、漢の武帝が封禅の儀式の時に植えた(とされる)柏の木が5本あるって事くらいかなぁ。2100年前の木を間近で見ましたが、古いという事くらいしか分かりませんでした。ごめん有り難味なくて。

 余談。日本ではお寺も神社も入るには無料な場所が多いですが、中国は殆ど有料です。
写真付きのガイド証を持ったガイドさんのみフリーパス。外国人はパスポートを見せないとチケットも買えなかったり。
チケットはガイドさんがその場で買ってくれますが、半券を記念に欲しいと思ってもそれは無理です。この時点ではガイドさんの自費なので、旅行会社に「実際に連れてった証拠」として提出する必要があるのさ。諦めましょう(苦笑)。


 時間もないのでざっと駆け足で岱廟を出て、再び車で向かうのはこの旅行最大のメインイベント・泰山です。
しかし何処までもネタを外さないのがワタクシ。
ロープウェイが強風の為、運 転 休 止 ★
……朝から現地ガイドさんも「無理かも」って言ってたんだけどね。岱廟行ってる間に運転再開するかな…って淡い期待してたんだけどね。やっぱり無理でした。ガイド暦6年のSさんでも、風で運転休止にぶち当たったのはこれが2度目だそうな。うふふふ。
ドイツでも前日の嵐で橋が通行止めになったし、どんだけ運悪いんだ私───!!(吠)
 仕方ないので、急遽別ルートで泰山を登る事に。
簡単に言うと、当初ツアーに組み込まれていた泰山をぐるっと周ってバスとロープウェイを使うルートが「泰山西路」。
これは大衆橋〜中天門がバス(車で行ってても専用バスに乗り換える必要がある)、中天門〜南天門がロープウェイ、そこから頂上までが歩きになります。片道約1時間。
 でもって泰山の正面から山頂に向かう歩きオンリーのルートが「泰山中路」。
一天門から延々石の階段を登ります。片道5〜6時間也。おそらく現地の人にしてみれば、ロープウェイは邪道でこっちが正規ルートなのでしょう。皇帝がここまで来た、という門もこっちにあるし。根性入れて山登りしたい人向け。
……ロープウェイが動かない以上、行くならこっちしかない訳ですよ。旅行前に父上から山登りがあると聞いていたので1時間程度は覚悟してましたが、修行や罰ゲームじゃあるまいし極寒の山(山頂はマイナス10度←ご丁寧にチケット売り場のボードにその日の気温が書かれている)を5時間も登れるかよ。
 という事で、この先の予定もあるし1時間程度を目安にとにかく行けるとこまで登ってみる事に。
空の青が眩しい…… 下の小さな屋根がチケット売り場。
線香や土産物を売る屋台が両サイドに並ぶ中、この門から本格的に登山が始まります。日本人含めた外国人は全然見ませんでしたが、意外にも現地の人でごった返してました。中国では登山の地としてもメジャーなんだろうなぁ。

 あと、湧き水を目当てにペットボトルや水用のプラスチックタンクを持って登る人がかなり多いです。美味しくて健康にいいからと、毎日ここで生活用水をゲットしている人も多いそうな。退職して暇を持て余したお爺さんがこれを仕事にしていたり。足腰の鍛練的にも一石二鳥なんでしょうが、ハードだ……。
写ってるのは父上でも私でもないですよ(笑) ここが私が行った最終地点。
石段の途中で横道に逸れて、「高山流水亭」という石を採掘して調査する場所まで行きました。今は枯れてますが、夏場は水が滝のように流れてます。
赤い文字が書かれているのが分かるかな?
文字が読めるのも冬だけ。(私は読めないがな!)
いやぁ……途中で休憩しつつ登り下り合わせて1時間半くらいでしたが、極寒に加えて日頃の運動不足が身に染みたよ………。それでなくても昨日重いトランクをごろごろ運んだせいで腕が筋肉痛だったし。(へたれ)
 Sさんとお喋りしながら嬉々として石段を登る父上(←仕事上、立ちっぱなし&暑さ寒さに強い)の後ろを、現地ガイドのおねーさん(おねーさんも数年前に1度登っただけらしい。普通ツアーはロープウェイだもんね…)と息を切らせながら登りましたわ。耳が切れそうなくらい寒いのに(イヤーマフが初めて活躍)、息が上がるってどんだけ。
 石段が整備されてるし特に道が凍ってる訳でもないので歩き難いって事はないけど(私は利用してないが途中にトイレや飲み物を売ってる店もある。あと、1時間くらいなら必要ないけど山頂まで本気で登るなら下の方の店で杖をレンタルした方がいいかも。地元の人は杖よりも線香や水タンクを持って登る人の方が多かったけどね)、ウォーキングシューズで行ったのは正解だった。でももう当分山登りはしねぇ。
 しかしせっかく泰山に行きながら山頂まで登らず、ほんの手前で引き返す事になったのはやっぱり残念だったなぁ。
山頂からの景色とか見たかったよ〜ロープウェイ〜!!(涙)(まだ言う)


 下山後は、再び車で移動。(運転手のにーちゃんは車で待ってた)
次に連れて行かれたのは真珠専門店でした。………ま、中国に限らず海外旅行ツアーにはこの手の店は絶対組み込まれてるもんなんだけどね。旅行会社はそれでリベート貰うんだから。でもそんなの(客には)関係ねぇ!!
Sさんも「買わなくていいから」と冷めたもんです(笑)。そりゃ無駄に中国慣れした父上相手にお勧めし難いよなぁ。
 私も店員さんに寄ってたかって真珠のネックレスを勧められたり、真珠の粉の入ったクリームを手に塗られたりしましたが軽くスルー。トイレだけ借りて(笑)何も買わずに店を出ましたよ。だって真珠の良し悪しなんて分からないもん♪
確かに中国で買えば日本よりは安いかもしれんが、それ以上にハズレが混ざってるのは明らかだしね。そんな危険は冒せません。そういやだいぶ前に父上&母上からの土産で貰ったいかにも中国ちっくな微妙なデザインの真珠のネックレス(母上はこういうのに弱いので勧められるまま、自分用&私と妹の分も合わせて買ったらしい……しかも後で見たら真珠に傷が付いてたんだよ。高かったらしいが。アホー!)も一度も使ってないや……今何処にあるんだろうアレ。


 真珠店の後はレストランでちょっと早めのお昼ご飯。
メニューは……あれ? なんかデジャヴが。昨夜のメニューと殆ど同じなんですけど?
まぁ昨夜も今日も「郷土料理」で、同じ泰安市なんだから同じになっても不思議はないんですが。寧ろ同じで当たり前なんですが。もうちょっと、変化をつけて欲しかったよガイドさん………ここのも普通に美味しかったけどさ………。


 そんなこんなで、(空港から5時間掛けた割に)泰安観光は午前中であっさり終了。
田舎ですが普通にビルや店はありますよ、と。 最後にガソリンスタンドから撮った泰山。
寒いけど雪はありません。

さらば泰安市!
午後は曲阜へGO!です。
長くなったので以下次号。